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「酒提供の自粛」相次ぐ解除で商店街が“酒リンピック”状態。地元民から嘆きの声

堂々と酒を出すって言わないでほしい

 子連れで歩いていた女性に話を聞いたところ、女性は怒り気味にこう話してくれた。 「お酒を出すようになってから、昼飲みもできるようになって、土日の夕方は酔っ払いで溢れてますね。外でタバコを吸われる人が多いから、子連れで歩くのはちょっと……って思います。  知っているお店もあって、店員の方から『お酒飲めるようになったから、遊びに来てください』って声を掛けられたこともあるんですが、お酒を出すお店はどこも満席状態ですごい“密”なんで、ちょっと嫌だなぁって思います」  外で飲みたい気持ちをグッと堪えているのは、店だけではない。一般市民も同じ気持ちなのである。 「飲食店は厳しいから、本当はよくないですけど、潰れないためにはお酒を出すのは仕方ないっていうのもわかるんです。でも、地元のママ友とかと話したんですが『そんなこと堂々とやるな!』という声は多いんです」  本当はダメなのだが、やるならコッソリとやってほしいという。 「やっぱり、昼間っからお酒飲んでバカ騒ぎって、今はちょっとダメだと思うんです。こういうのはコッソリやってほしいです。お酒が大好きなので、我慢している自分がバカバカしくなってきて腹が立ちますよ」

夜中、酒提供店に貼られた貼り紙

 どうやら酒提供について、余り快く思っていない住民は多いようだ。女性はこんなエピソード話してくれた。 「先日の朝、子供を保育園に送って行くときに商店街を通ったんですが、お酒を出しているお店に一軒一軒『お酒出すのはやめてください』って書いた貼り紙が貼ってありました。きっと我慢できなくなって誰かが夜中に貼ったんでしょうね」  記者もお酒は大好きである。そして、数多くの飲食店の取材をしてきた経験もあり、コロナ禍で親しくさせてもらっている飲食店が非常に厳しい状況に置かれていることもわかる。そして、酒提供解除に踏み切った飲食店の方の気持ちも痛いほど理解しているつもりである。  だが、酒提供によって地元住民との間に摩擦が起きたり、溝ができてしまっては意味がないのではないか。 取材・文/日刊SPA!編集部
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