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<純烈物語>ついに公開!戦隊映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』はスクリーンの垣根を超えたライブ<第113回>

「ペンライト、振ってほしいですねえ」

「ペンライト、振ってほしいですねえ。本当はコロナじゃなかったら応援上映をやりたかったんですけど、今は難しい。ただ、ペンライトを振るためのものは提示したので、あとはお客さんがどう楽しむか。映画って、僕らが作っただけでは完成しないんですよ。ファンやお客さんに見ていただいて、見終わったあとの気持ちを含めて完成なんで」  映画は見られて、何かを感じてもらった時点で完成品となる――この言葉にこそ、プロデューサー・中野剛の思いが集約されている。  だからこそ、公開されたあとのリアクションにドキドキしているという。純烈のファンだけでなく、一般層や特撮好きが見ても人間にとって何が大切なのかを改めて噛み締められたら……。 「この時代、作り手側もこれだ!というのを提示できないと思うんです。なぜなら善と悪がわからなくなっている時代じゃないですか。コロナで社会状況も変わってしまって、1年前に正しかったのが今も正しいのかわからない。昔は単純に悪いやつを正義のヒーローが倒して痛快だったのが、今は本当にこの人が悪なのか、ヒーローというものが本当に正しいのか複雑化してしまっているので、そういうことを考え出すと答えが見つからないし、作り手側も難しい。  でも、そうは言いつつ単純に見て楽しめればいいんじゃないかと思います。共感できるものがあるのであれば、そこで一緒に楽しみましょうと」  たとえそれが難しくなっても、そこに意義を見いだせるのがヒーローという存在。酒井一圭は、郷愁だけで故郷へ戻ってきたのではない。 写真提供/東映ビデオ
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売
純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。
白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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