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<純烈物語>突然の発表ーー東のホーム・大江戸温泉物語閉館のものがたり<第115回>

純烈

大江戸温泉物語閉館のニュースが流れたあとの純烈8月20日公演

<第115回>大江戸温泉物語閉館に対する純烈ファンの思い。あの日、みんなで味わえた“しあわせのお裾分け”

「東京お台場 大江戸温泉物語」の閉館が報じられたのは、6月23日のことだった。同施設は2003年3月に開業以来18年間に渡り営業を続けてきたが、東京都との事業用定期借地権設定契約が今年12月に満期となり、契約最長期間が20年で再契約も認められなかったため、建物を解体撤去し更地とした上で土地を返還する。  解体工事を年内に終わらせる必要があるため、9月5日をもって閉館。多くの利用客に愛される施設だけに、大江戸温泉としても苦渋の決断だった。

デビュー記念日に……東のホームグラウンド突然の閉館発表

 同地は純烈にとって東のホームグラウンドと、ファンの間でも認知されていた。紅白歌合戦初出場を果たす前の2018年7月より定期的にコンサートを開催し、2度目の大晦日から年が明けた深夜に凱旋ライブをおこない、メンバーとファンがともに喜びを分かち合った。  コロナの影響により全国のスーパー銭湯を回れなくなった中、10周年記念ライブを無観客でおこなったのも大江戸温泉のステージだったし、今年4月12日には有観客でも再開。ラウンドや声出しはできずとも、また地べた座りの距離感でハッピーを共有できる空間が味わえると喜んだ矢先のニュースだった。 「私が知ったのは、今年の5月後半ぐらいでした。ギリギリまで話し合いをしているという報告は受けていたのですが、それぐらいの段階でもしかすると閉館するかもしれないと聞いて、6月に入ってから確定したという話を聞きました」  純烈ライブ起ち上げ当初から携わってきた企画販促マネジャー・平澤誠さんがそう明かす。スタッフ的にも閉館に関しては実質上、寝耳に水の話だったことがうかがえる。  有観客ライブを再開させ、さあこれからというタイミングで平澤さんは決定事項を純烈の山本浩光マネジャーに伝えなければならなかった。その心中は察するにあまりある。  閉館が発表された6月23日は、奇しくも純烈にとって12回目のデビュー記念日だった。その日は、ファンによる惜しむ声がツイッター上にあふれた。 「純烈~温泉ライブinお台場」は全19回開催された。一日昼夜の2ステージだから、計38公演となる。閉館発表後は7月26日、8月20日と9月2日の6公演が大江戸温泉で見られる残されたチャンスだった。
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プラチナ化した公演は「館内パブリックビューイング」を実施
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