デジタル

フェイスブックが社名を“メタ”に変更。ザッカーバーグ「仮想空間に10億人」の現実度

セカンドライフの二の舞の可能性は?

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VRデバイスで海外で行われているコンサートに参加できる

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ARデバイスを装着していれば、いつでもどこでもメタバースの相手とスポーツができる

 本当に、そんなことができるのか? と思うのも当然だ。2003年にお目見えした「セカンドライフ」というメタバースサービスが普及しなかったことを思い出すかもしれない。しかし、ザッカーバーグ氏は今後10年以内にメタバースを10億人に広げ、数千億ドルの電子取引をホストし、数百万人のクリエイターの仕事をサポートしたいと述べている。ばりばり本気なのだ。  メタバースを利用するにはXRデバイスが必要になるが、すでに準備は整っている。フェイスブックはVRのヘッドマウントディスプレイブランド「Oculus」を2014年に買収しており、現在は「Oculus Quest 2」が発売されている。  社名の変更に伴い、Oculusブランドは消滅するが「Meta Quest」となり、メタバースへのガイドデバイスとなるだろう。そして、そのプラットフォームを開発するクリエイターを育成するため、没入型学習になんと1億5000万ドル(約170億9000万円)もの投資をするという。いかにメタがメタバースにフォーカスしていることがわかる。

ベータ版はすでに公開

Oculus Quest 2

「Oculus Quest 2」。今後はフェイスブックアカウントなしで利用できるようになりそう

 近年、フェイスブックは個人情報の不正利用や漏洩といった不祥事を起して、アメリカ政府から執拗に追求されたり、若者の利用者が離れており、先行きが不透明になっていた。そんな状況を打破する狙いもあるだろう。メタバースが目くらましや隠れ蓑として使われないようにして欲しいところだ。  筆者としてはメタバースで生活したり仕事したりしてみたいが、映画のような世界観の実現までにはハードもソフトも大幅な進化が必要になるので、一朝一夕には進まないだろう。
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メタバースで仕事できるようになる日が来るかも

 とは言え、すでにメタバースを体験できる「Horizon Workrooms」はベータ版が公開されており、友だちを自分の部屋に呼べる「Horizon Home」ももうすぐお目見えする予定。気になる人は「Oculus Quest 2」を手に入れて、一足早くメタバースデビューをしてみてはいかがだろうか。 <文/柳谷智宣>
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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