Facebookが1月28日にリリースした「Facebook外のアクティビティ」機能は、Facebookが受け取った個人情報や行動の履歴の情報を確認できるようにしたものだ。2018年に発表されていたのだが、やっと日本を含む世界中で利用できるようになった。
Facebookが、外部の企業からどんな情報を得ているのかがわかるこの機能。一度、「自分の情報がどうなっているのか?」この「Facebook外のアクティビティ」で確認してみて欲しい。驚くこと請け合いだ。
こんな情報までFacebookに筒抜けになっていた!
Facebookの「設定」から「あなたのFacebook情報」を開き、「Facebook外のアクティビティ」をクリック。「Facebook外のアクティビティを管理」で確認できる。
Facebookの設定から「Facebook外のアクティビティを管理」をクリックする
スマホで何気なく偶然検索した商品が、その後、PCのFacebook上で広告に表示された、といったことはないだろうか。Facebook上で検索したわけでもないのに、ストーカーされているような気分になり怖いという人もいるかもしれない。
これは、Facebookに広告を出している企業が、その企業のウェブサイトやアプリ上でのユーザーの挙動をFacebookに渡しているため。メールアドレスでマッチングさせているので、Facebookアカウントでログインしていなくても、個人についての情報が飛び交っているというわけだ。
やりとりされるのは、アプリを開いたりウェブサイトにアクセスしたという情報のほか、検索したりウィッシュリストに追加・購入した製品の情報などが含まれる。
一応、「健康や金銭に関するセンシティブな情報は共有しない」とされている。ちなみに、Facebookから広告主側へユーザーの情報が公開されることはない。
筆者はFacebookをヘビーユースしているし、登録しているメールアドレスでアカウントを作成しているウェブサービスも複数ある。数十件は覚悟していたのだが、「Facebook外のアクティビティ」を確認したところ、なんと情報を共有したアプリやウェブサイトは728件にもなっており、さすがに驚いた。しかも、それぞれの項目で、複数のアクティビティを受信している。アプリによっては数千件にもなっている。
728のアプリやウェブからデータを大量に受信していたことが判明
「Facebook外のアクティビティ」は停止すべきか?
アクティビティの詳細を確認したところ、アプリ企業からは受信日時とID、そして「ACTIVATE_APP」という情報を受信していた。ウェブサイトだと「VIEW_CONTENT」だったり、「CUSTOM」というイベント名になっていた。それほど詳細な情報ではなくてほっとしたが、この程度でも高度なターゲティング広告ができるのだな、と感心する。
あるゲームのアクティビティの例
もちろん、Facebookビジネスツールを利用して情報を共有するのが悪いわけではない。ユーザーはお互いのサービスを利用するときに規約に同意しているはずだし、個人を特定できるレベルで情報が飛び交っているわけでもない。適切な広告を表示するために利用しているだけだ。
筆者は、広告でもニーズにあった良い商品なら購入することが多いのでこのままだが、もし、広告に追いかけられたくないというのならアクティビティの受信をオフにできる。アプリやウェブサイトごとに設定することもできるし、まとめてFacebook外のアクティビティをオフにすることも可能だ。
もちろん、情報の送信を止めるなら、そのアプリやサービスからログオフされ、利用が制限される可能性はある。また、興味のあるカテゴリーとして、別の理由からその企業の広告が表示される可能性ももちろんある。
アクティビティの詳細から受信をオフにするを選択し、「オフにする」をクリックする
今後の「Facebook外のアクティビティ」を停止したいなら、スイッチをオフにする
「Facebook外のアクティビティ」は、むやみに拒否反応を示す必要もないのだが、メールアドレスを基点に、自分の情報が共有されているということぐらいは知っておいたほうがよいだろう。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に
原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、
原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。
YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる