更新日:2021年12月01日 08:31
エンタメ

“愛人が20人いる元アイドル”を直撃「いちかばちか、今の自分に賭けた」

「どうせやるならでっかいグループがいい」

胡桃そら そんなとき、友人から誘われてエキストラのアルバイトの面接に足を運んだところ、偶然居合わせたアイドルのプロデューサーから声がかかる。 「現場に連れられて生で見てみたら、すごい楽しそうだなって。そこに入ろうかとも思ったんですが、直前で誘いを断ったんです。承認欲求を満たすための“アイドルごっこ”ではなく、どうせやるならでっかいグループがいいと思って。きちんと大きなステージに立って、曲を出しながら、モデルや女優など、いろんな仕事をやりたい。それで、ネットで募集を検索して、いちばん上に出てきた“最強”のところを受けたんです」  見事オーディションに合格。こうして、19歳からアイドル活動をスタート。当時から先々のことを考え、「ブランディングにつながる」「人生の財産になる」という心算があったとか。  約3年半にわたって活動を続けた。アイドルとして、これ以上ないほど順風満帆に思えるが、転機がやってくる。

「アイドルは通過点」卒業した矢先のコロナ禍

胡桃そら 2019年、ドラマ『ウルトラマンタイガ』(テレビ東京)やバラエティ番組『陸海空 こんなところでヤバいバル』(テレビ朝日)に出演したことがきっかけで、テレビに対する思いを強めた。 「ワンチャン少し有名になれたけど、もっとテレビに出たいと思って。グループの枠にいると当然、自由には動けない。私にとって、あくまでアイドルは通過点なんです。仕事の幅を広げるために卒業して事務所も辞めたけど、そんなに目立った活動はできませんでした」  昨年の2月、新たな一歩を踏み出した途端、ちょうど訪れたのが「コロナ禍」だ。多くの芸能人が活躍の場を失った。それは胡桃さんも例外ではない。 「ぜんぜん仕事がまわってこなくて。じつは、アイドルを辞めてから、すでに3つも事務所を変えています。なんとか自分で仕事を取ってきていたのですが、フリーランスの難しさを実感中です。何度も騙されて、交番に駆け込んだこともありますね。最近はフリーランスのほうがいいという人も多いけど、やっぱり事務所に入っていたほうが安心なのかな……」  出鼻をくじかれたかたちだが、焦りはなかったという。アイドル時代は全国各地、海外まで遠征するなど、ほとんど休みなく走り続けた。そのぶん、外出自粛などの期間が自分自身や私生活など、あらゆる面を見つめ直す良い機会になったのだとか。 「コロナが落ち着くまでは無理にがんばっても仕方がないと思って。ゆっくりしようと気持ちを切り替えました。アイドル時代はいくらお金を稼いでも使うヒマなんてなかったので、貯金ばっかりしていたんです。  ライブから家に帰っても衣装を洗濯して風呂に入って寝るだけの生活で。まさにブタ箱に住んでいましたね。今は引っ越してきちんと掃除をして、美容にも気をつかえるようになりました。以前は忙しいスケジュールの合間でとにかく沢山食べないと体力がもたなかったのですが、それをしなくなって痩せた。あとは、友達と過ごす時間も増えたことが良かった。もう辞めちゃったけど、都内のメイドカフェでアルバイトもしていましたね」
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「楽屋での自分がシャバに出た(笑)」
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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