更新日:2022年02月08日 09:58
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小池百合子都知事「ファースト政経塾」で”小池劇場”再開。参院選で国政に転身!?

「希望の塾」から4年半後、新たな政治塾を立ち上げ

リモートで開かれた「ファースト政経塾」で挨拶をする小池百合子知事。都内の会議室で冒頭部分が報道関係者に公開された

リモートで開かれた「ファースト政経塾」で挨拶をする小池百合子知事。都内の会議室で冒頭部分が報道関係者に公開された

 小池百合子知事が国政転身に向けて再び動き始めた。特別顧問を務める「都民ファーストの会」が創設した「ファースト政経塾」が1月29日にスタート。コロナ感染拡大でリモートの講義となったものの、側近中の側近である荒木千陽・都民ファーストの会代表が「2022年を 東京大改革を日本大改革にする元年としたい」と切り出した後、初回講師の小池氏が登場。改革を担う人材育成の重要性を訴えた。今夏の参院選などに向けて小池チルドレンを擁立、自らも国政転身をしようという意気込みが伝わってきたのだ。 「小池劇場再び?」(2021年12月16日の『東京スポーツ』記事)とも報じられた「ファースト政経塾」は、入塾者は113名で、今年5月までに計5回が開かれる予定だ。2016年10月に設立された「希望の塾」と瓜二つで、「小池氏がかかわる政治塾というと『希望の塾』があったが、来夏の参院選では再び小池劇場が開幕するのか」(同)と指摘したのはこのためだ。  第2回の講師は、若手選挙プランナーの松田馨氏。自民党を歴史的惨敗に追い込んだ2017年7月の都議選でも都民ファースト候補を指南、この勢いを買って小池知事は同年9月に「希望の党」を設立して代表にもなったが、「排除」発言で失速、女性初の総理大臣の夢は頓挫した。しかし4年半後、新たな政治塾を立ち上げて再チャレンジを始めたように見えるのだ。  約2時間の政経塾は冒頭のみの公開で、隣室で都民ファースト代表代行の伊藤悠都議が補足説明。「(都民ファースト以外の)区議も複数参加している」「政経塾を通じて参院選に出たい方が現れることは当初から期待していた」などと述べた。

小池知事は参議院選挙から総理大臣を目指すのか

会見を行う小池都知事 筆者は質疑応答で「参院選で最大何人出したいのか。小池知事は出る可能性はあるのか」と聞いたが、伊藤氏は「小池知事が出る可能性はこのセミナー(政経塾)においてはもう1回ぐらいあり得ると思いますが、参院選にどういう形で何人立てていくのかについては、今日は答えるのを控えたい」と具体的な回答を避けた。  7月で70歳となる小池知事にとって今夏の参院選は、国政転身の残り少ないチャンスといえる。そんな政治家人生最後の大勝負に向けて本格的に動き出した気持ちも分からないではないが、今はコロナ第六波の感染拡大中だ。  そこで筆者は小池知事に対して、1月14日の会見で次のような声掛け質問を行った。 「感染拡大中に国政転身の準備か。都民ファと国民民主の合流、知事の指示、トップダウンでしょう。参院議員から今度は総理を目指すのですか」  小池知事は無言のまま退出した。  著書『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』で紹介した通り、2017年9月29日の会見で「排除」発言を引き出して以降、筆者は4年以上も質問者として指されない“記者排除”を受け続けている。新年初の会見が開かれた1月7日には「知事、明けましておめでとうございます。今年はたまには指してください」と声をかけたが、2022年になっても小池知事の差別的対応に変わりはなかったのだ。
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米軍基地由来の「第六波」対策は“やっている感”だけ!?
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ジャーナリスト。『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数

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『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』

選挙や五輪を優先して、コロナ感染爆発を招いた小池百合子東京都知事。 都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ!

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