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小池都知事、築地「食のテーマパーク」撤回は再選を狙うため!?

「築地の食文化を生かしていく、それを高める再開発をやっていくということで、その意味では、基本方針は変わっていない」  3月8日、東京都の小池百合子知事は定例会見で、自らを“初志貫徹”の政治家と言わんばかりにこう力強く言い切ったが、築地市場跡地の再開発を巡って、再び都政が混乱に見舞われている……。
小池百合子知事

築地市場跡地を巡っては、市場業者らが支払う賃料などで賄う「市場特別会計」から、都の税収からなる「一般会計」に管理が移し換えられることとなった 写真/時事通信社

「築地は守る、豊洲は生かす」  2017年6月にこの基本方針を打ち出したとき、小池知事は築地に「食のテーマパーク機能を有する新たな市場」をつくると高らかに宣言。豊洲新市場に移った市場関係者が、築地に戻れるよう支援することを約束していた。ちょうど、翌月に控えた東京都議選で、移転賛成派と反対派の双方を取り込むための苦肉の策だったが、結果的に、これを公約に掲げた小池知事率いる「都民ファーストの会」が圧勝。 「食のテーマパーク」構想は一気に進むかとも思われたが、その後の衆院選で自らが旗揚げした「希望の党」が惨敗したことで雲行きが変わることに……。同年11月には「食のテーマパークは一つの考え方」と一歩後退し、今年に入ってからは、国際会議場・展示場(MICE)として整備されることが明らかとなった。  2月26日になって、小池知事はようやく「(築地に)卸売市場を再整備しない」と明言したが、果たして、築地はどうなってしまうのか? 築地女将さん会の鈴木英理子氏が話す。 「女将さん会としては、全員が築地に戻るつもりだったので、小池知事には騙された怒りでいっぱいです。豊洲は、広くしたのに取扱量が減り、離れてしまったお客さんもいるので、仲卸は減収になった店がほとんど。開場からわずか5か月で、すでに30店ほどが廃業する見通しです。  2017年の都議選では、小池知事のブレーンだった小島敏郎・市場問題プロジェクトチーム座長(当時、現・東京都顧問)に『築地に市場を戻してあげるので、選挙の際はよろしく』と頼まれたため、仲卸のなかには、都民ファの候補に事務所を貸した人や、選挙を手伝う人もいました。  それなのに、すべて空約束で裏切られた。『食のテーマパーク』から『MICE』に変更って、何の関連性もないし、呆れて物が言えないですよ」
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築地のような都心に建てる必要はない
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