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もうすでに4年後が待ち遠しい。競輪ファンが冬季五輪を待ちわびるワケ

ショートトラック

写真はイメージ

 中国・北京で行われた冬季五輪が終わった。良くも悪くも色々なことがあった今回の北京五輪だが、この冬季五輪では、何故か競輪ファンが楽しみにしている競技が存在することをご存じだろうか。

ショートトラックとの親和性に湧く競輪ファン

 その競技はショートトラック。楕円系の周回コースを複数人で滑りながら着順を競う競技だが、レース形態が競輪に非常に酷似しているため、競輪ファンが4年に一度待ちわびている競技なのだ。スタートからの位置取り争い、風圧を考えた一列一本棒の展開、仕掛けのタイミング、いずれをとっても競輪にかなり近い。脚をつかってスピードを出す点も共通項なので、バテを考慮した仕掛けが一致するのも当然なのだ。  そのため、実はショートトラックの五輪代表だった選手がその後競輪選手に転向する例が結構ある。長野五輪での金メダリスト・西谷岳文選手は現在競輪で現役の選手。銅メダリスト・植松仁選手も2010年までS級の競輪選手として活躍していた。そして、ショートトラックではないがスピードスケートでソルトレイク五輪8位入賞していた武田豊樹選手がG1・7回、GP1回の優勝を誇るトップ選手として今でも現役だ。  これだけ転向例があるため、競輪ファンとしては違う種目でありながらレースも選手も注目するのがショートトラックなのである。

「追走義務違反だ!」で湧いたタイムライン

 そして今年、ショートトラックの女子1500m順位決定戦で事件は起こった。決勝には惜しくも進めなかった菊地純礼選手が順位決定戦で1着となり、8位入賞を果たしたレースだが、序盤超スローの展開から、菊池選手が早めに仕掛けた結果、単騎で1周分集団に追いついてしまい、あとは集団の後ろで風圧を避けながら追走するだけで1着になるという「他全員を周回遅れ」にしたレースが話題となった。
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競輪ファンが狂喜
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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