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“最凶マフィア”集団「怒羅権」創設者を直撃。ヤクザも恐れた理由とは?

「いいことも悪いことも含めて懸命に生きてきた。その証を残したい」

 なぜいま、このような本を出そうと思ったのか。佐々木氏は大好きな「いいちこ」の水割りをくいっと飲み干すと、急に真顔になって語りだした。 「政治や経済、メジャーな文化などは歴史として記録され、後世に残りますよね。でも怒羅権のようなアンダーグラウンドの歴史をきちんと記録してくれる歴史家はいない。メディアではたびたび取り上げられてきたが、勘違いや作り話がすごく多いんですよ。だったら当事者である僕自身が書き残しておく意味があるはずだと思ったんです。  中国残留孤児とその子どもたちが日本で差別や不当な扱いを受けてきた歴史。そして20世紀後半から21世紀にかけての一時期、たしかに怒羅権という一群がこの日本に存在し、いいことも悪いことも含めて、懸命に生きてきた男たちがいた。自らの存在証明として、僕は怒羅権というものをちゃんと書き残しておきたかった」  日本のアウトロー史に興味がある人は必読の書だろう。 佐々木秀夫 本名はジャン・ロンシン 1970年、中国河北省生まれ。中国残留日本人孤児の母親の引き揚げにともなって81年に来日。86年、地元中学校の同級生たちと「怒羅権」を結成、初代総長に就任する。2000年代初頭からはマフィア化した怒羅権をボスとして率いた。恐喝、傷害、強盗、殺人未遂など、通算10年に及ぶ服役を経験。現在は大工をしながら、You Tube『正統版佐々木秀夫チャンネル』を運営。家族は妻と一男一女。 取材・文/根本直樹
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怒羅権 初代 ヤクザが恐れる最凶マフィアをつくった男

暴力団も警察も恐れた史上最凶の半グレ集団「怒羅権」初代総長が明かす禁断の内幕!

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