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ホスト界の“神”になった男が明かす、コロナ禍で売り上げ5億の技術

  2021年にコロナ禍で売り上げ5億を達成し、日本一のホストの称号を得たホストクラブ「FUYUTSUKI-PARTY-/-KARMA-」でプロデューサーを務める降矢まさき氏。昨日公開のインタビュー前編では、ホストになるまでのルーツを中心に語ってもらった。対する後編では、NO.1に至るためのマインドの変化、接客術などを中心に伺った。

ホストっぽくない私服・金髪のいわゆる“ネオホスト”と違い、降矢氏はどこか平成に時代を築いた伝説のホストたちを思わせるスタイルだ

少数精鋭、5人の太客で5億達成する技術

――ホストになり始めた頃、渋谷奈槻さんの犬になると決めたわけですが、どういったことを学ばれたんですか? 降矢まさき氏(以下、降矢) 接客のテクニックは経験によって磨き上げていくものなので、奈槻さんからは、接客術より勝者のメンタリティを学ばせてもらいました。例えば、周りから見たら絶望するような環境でも、チームが、個人が格好良くあるためには何をすべきかという道に迷ったときの羅針盤。他にも、24時間ホストで居続けること。売り上げの乱高下は当たり前で、伸び悩んでいるときこそ、一心大切を貫いて励み続けることとかですかね。

客ひとりひとりに合わせ、求める“ホスト”になりきる

――では、女性を接客する上で、どのような点を心がけていたんですか。 降矢 ホスト、お客様、それぞれが性格、雰囲気、相性は違うし、お客様がホストに求めるものは毎日変わるので、定量化、定性化できるものでもない。売れるホストのマニュアルなんて存在しないし、ホストとして教えられることがないというのが持論です。それを踏まえてですが、まずは、ふとした瞬間にどこに意識を向けるか。女性のまつげの向こうを追っています。これは昔からの癖ですね。というのも、嫌われたくなかったんです。周りが短気な先輩ばかりで、すぐ鉄拳が飛んでくるから。だから、相手が何を求めているか。それを最初に気づける人間であれ。そう思って人付き合いをしてきました。あとはそうですね、上げるとキリがないですが、例えば、女性から信頼されているなら、わざと喧嘩をして嫉妬心を煽って日常から非日常を演出したり、俺はここまでしたのに、お前は……とドア・イン・ザ・フェイスのテクニックを使って駆け引きを楽しんだり……。逆に、関係性がまだ温まっていないときは、所作、距離感、声のトーン、話すスピードとかを意識して、まずは安心してもらうことに集中していました。 ――渋谷奈槻さんは、ホストのキャパは決まっていて、自分が意識して興味を持って接することができる女性は20人くらい。出来るホストでマックス30人くらいといった旨をあるインタビューで答えています。 降矢 俺の場合は、20人も無理で、5人くらいに絞っていました。いわゆる、少数精鋭です。その分、女性一人一人に時間や労力をかけていましたね。ただ、このスタンスは一昨年にやめちゃいました。
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ホストを超えて、“神”になる男
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