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ホスト界の“神”になった男が明かす、コロナ禍で売り上げ5億の技術

5人の太客を手放し、2022年はゼロからスタートする

2022年もすでに驚異的な売り上げを記録し、No.1であり続けている

――スタンスを変えて臨んだ昨年。そのおかげもあって、ホストの歴史を塗り替えることができたんですね。 降矢 そうかもしれませんね。かつては、「お店は楽しむのではなく、お金を使う場所」「大切なお客様ほど、お店では席に着かない」が美学だった。でもトップになりたいなら、どのようなお客様と付き合うかを考えることが第一なのに、ある程度の売り上げを確保したかったがために、彼女たちに去られることが怖くて、必死に繋ぎ止めようとしていたに過ぎなかったんです。新たに接客した女性が物凄い武器を隠し持っていたり、新しい風を吹き込んでくれたりするかもしれないのに、完全に視野狭窄に陥っていて周りがまったく見えていませんでした。それで、一度、スタメン5人を放流してみたんですが、鮭とは違って母川回帰は見事になかったですね。 ――2年目に移籍したときとまったく同じですね。それで、TwitterやYouTubeを昨年から始めたんですね。ところで今は、どのような美学を。 降矢 ゼロスタートではないですが、もっと気楽にお店に通ってもらえるよう、「席についてお酒を一緒に飲んで、お店で楽しく過ごしてもらう」です。女性からすれば、自分には興味がないのかなと思われやすいので、客離れが早くなりましたが、結果として歴代最高売上という記録を打ち立てられたわけですし。今年はこのスタンスを極めて、毎月の売り上げを昨年より10万ずつ伸ばして、自分の記録を更新したいと思っています。

ホストを超えて、“神”になる男

――記録を塗り替えて迎える年末の締め日はどのような気持ちに? 降矢 ホスト界の頂点に上り詰めたという実感は、まったくなかったですね。それこそ、「世間ではホストの代表と思われているローランド越えを果たしたし、俺は “ホスト神”と呼ばれていい男だよなあ……」とか、いろいろと物思いに耽っていたんですが、ギネス記録と同じで、ホスト現代史が続く限り、俺の記録もいつか更新される定めだよなって。だから、語尾には、必ず“今はね”って付いて回っていた。それにもう、年が明けてホスト全員が同じスタートラインに立っているわけですし。2022年の年末に誰が頂点かなんて神のみぞ知るですよ。もしかしたら、俺なんて、夜の神にそっぽを向かれて、雑魚に成り下がっているかもしれない。そしたら、雑魚なんでよろしくお願いしますって、頭を下げればいいんですけどね。  2022年も2月の売り上げ4000万円超えと、順調に新たな記録に挑み続けている降矢氏。そんな同氏の仕事論について、5月末を目安にSPA!本誌にて連載を予定している。仕事、恋愛、家庭、運、すべてを摑む――。コロナ禍で5億売り上げた日本一のホストによる全方位向け「愛され理論」、乞うご期待。 <取材・文/キンゾー 撮影/長谷英史>
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