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赤木雅子さんの願いが、佐川宣寿・元財務省理財局長の代理人に伝わった

佐川氏は赤木俊夫さんのお墓参りをする気はないか

近畿財務局前で行われた市民団体の抗議行動

近畿財務局前で行われた市民団体の抗議行動

 菅弘一弁護士は検事を13年務めた後、弁護士に転じた。慶應義塾大学大学院法務研究科の教授も務める。ドラマや映画の監修も多い。菅弁護士は言葉通り、お墓参りのことを佐川氏に伝えるだろう。佐川氏はどう思うだろうか? 俊夫さんのお墓参りに訪れた財務省の人はほとんどいない。俊夫さんが亡くなった4年前、麻生財務大臣(当時)から墓参の話があったが、俊夫さんの同期の職員に握り潰されてしまった。
赤木俊夫さんの手記

赤木俊夫さんの手記

 赤木俊夫さんは「手記」の締めくくりにこう記している。 「この事実を知り、抵抗したとはいえ関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。(55才の春を迎えることができない儚さと怖さ)」  俊夫さんは2018(平成30)年3月28日の誕生日に55歳となるはずだったが、その日を迎えることなく3月7日に命を絶った。そして最後にこう書き遺した。 「家族(もっとも大切な家内)を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です」  理財局のトップだったのは佐川氏だ。佐川氏は改ざんの責任者として、俊夫さんのお墓参りをする気持ちにはならないだろうか? 裁判には何の影響もないはずだ。 文・写真/相澤冬樹
無所属記者。1987年にNHKに入局、大阪放送局の記者として森友報道に関するスクープを連発。2018年にNHKを退職。著書に『真実をつかむ 調べて聞いて書く技術』(角川新書)『メディアの闇 「安倍官邸 VS.NHK」森友取材全真相』(文春文庫)、共著書に『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋)など
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