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3分でスマホを査定・買取するAIの実力。思わぬ買取金額に記者もビックリ

日本では古物商の立ち会いが必要

 こんな夢のような買取マシンEPBOXだが、日本でも導入が始まっている。卓上タイプのTrade In Padというモデルを中心に2月末現在で家電量販店エディオンの一部店舗などで導入が始まっており、約3分で完了する査定を誰でも利用することができるのだ。  だが、日本ではちょっとだけひと手間かかる。それは買取業では古物商の許可が必要だからだ。そのため買取価格表示後は店舗の人に引き継がれ、現金で買取となるのだ。それでも、一般的な有人査定よりもスムーズで正確なことは間違いない。EPBOXジャパン代表取締役兼CEO、高田尚宜氏に話を聞いた。 「日本以外でも台湾やオーストラリアなどでも導入が始まっています。それぞれの国での法律に合わせて買取手続きが違いますが、3分AI査定の便利さは好評です」

速い査定だけではないAIならではの強み

 また、AI査定は速いだけではなく、じつは有人査定よりも正確である利点があると高田氏は説明する。 「EPBOXは2013年に中国でスタートしたのですが、普及が加速した2019年まで6年の時間がかかりました。その間、6年かけたディープラーニングによってAIは鍛えられ、より正確な査定金額を提示することができるようになったのです」  高田氏によれば、6年もの時間が掛かったことで、他社が追いつけない査定技術を作り上げることが出来たという。 「中国は偽スマホが大量に流通しているという事情があります。見た目は完全にiPhoneでも、中身はAndroid OSというようなスマホもあります。そういったスマホは外見だけで見極めることは出来ず、内蔵データを読み取りようやくわかるレベル。そういった偽スマホを完全に見極められなくてはいけないため、AIの学習によるデータの蓄積は必須なんです。数多くの偽スマホをチェックして査定してきた結果、EPBOXはかなりのデータを蓄積することでき、AI査定の精度も格段に上がったのです」
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中古スマホのあり方が大きく変わる可能性も
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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