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エナジードリンクの大容量化が止まらない。“瞬発力”からシフトするニーズって

エナジードリンクを年間に飲む「本数」も「量」も増えている

 そんななか、コロナ禍でテレワークが常態化し、在宅時間が長くなり、ライフスタイルが一変した。エナジードリンクの飲用シーンは、飲む本数などの消費者志向はどのように変化したのか。 「10〜20代の若い男性層を中心に飲まれているのは変わりませんが、コロナ禍では30〜40代のホワイトカラーの男性層が、ストレス解消・リフレッシュの文脈でエナジードリンクを手に取るニーズが増えました。  また、エナジードリンク全体としては、容量が300ml以上のものが好まれるようになっています。日常生活を送るなかで、何かに没頭する際にエナジードリンクを飲む習慣も根付いてきたことにより、容量の多い商品へとシフトしているのではと考えています。こうしたエナジードリンクの大容量化と一般化に伴い、飲む本数も年間に飲む量も、ともに増加しているような状況です」  レッドブルも2021年2月に185mlのショート缶を終売し、値段を据え置いた形で250mlへと容量を増加させた。さらに2022年1月、473mlが登場した。  こうした動きから、これまでモンスターエナジーへ流入していた消費者が、レッドブルへ回帰する流れも生まれている。  フレーバーの種類もさることながら、エナジードリンク一本あたりの容量が、今後の鍵となりそうだ。
ZONe

ZONe公式サイトより

 最後にZONe担当者へ今後の展望について話を伺った。 「エナジードリンクは従来の“勝負”や“徹夜”といった局面のみならず、日常的に楽しまれる飲料になっているので、多様化するユーザーのニーズに合った製品や活動をこれからも積極的に打ち出していく予定です。海外の動向なども取り込みながら、エナジードリンクを飲みたくなるモーメントを捉え、ユーザーに寄り添っていきたいと思います。  今の時代、夢も挑戦も人それぞれで、かつひとりが扱う情報量も膨大になっています。そんなデジタルネイティブ時代を生きる人たちを応援するブランドとして、好きなこと・やりたいことにとことん向き合い、“覚醒”や“没入”していくためのエナジーを、これからも提供していきたい」 <取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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