エンタメ

吉岡里帆が語る「社会の問題をエンタメという形で伝える意義」とは

「芸能界に向いてないと悩んだこともあった」

DMA-RY_049──5月20日公開の映画『ハケンアニメ!』では、若手の女性アニメ監督・瞳役で主演を務めています。瞳監督はデビューが早かったせいで「実力がない」「話題作りだ」などと噂やバッシングに遭いますよね。吉岡さん自身は、自分のやっている仕事と周りの評価のギャップに悩むことはありましたか。 吉岡 私はまず舞台がやりたくて、映画やドラマももちろん大好きなんですが、はじめは顔を知ってもらうためにいろいろなテレビ番組やグラビアなどに出させてもらっていました。とはいえ、小劇場からはじまったキャリアなので、やっぱりバラエティ番組などのお仕事は不慣れで、立ち居振る舞いが空回っていたと思います。 空回ったことで自信がなくなって「芸能界に向いていないんじゃないか」と悩んだことはありました。ギャップというより、目の前の仕事に対応しきれないジレンマのようなものは、今より昔のほうが多かったです。

目標と目的を明確にすることを心がけています

──そういった仕事のジレンマは、どうやって乗り越えましたか。 吉岡:「これは、自分が現場に対応できていないな」と客観視して、まずはしっかり反省しなきゃと思いました。いったん、なにがダメだったのか持ち帰って分析をするんです。この仕事では自分はなにを求められているのかを、冷静に頭に置いておかないといけないと思いました。 テンパり過ぎていいことってないですから。落ち着いて、この媒体では何が必要なのか? この作品はみんなで何を目標に作っているのか? と、目標と目的を明確にすることを心がけています。 ──その心がけは、どんなお仕事でも変わらないのでしょうか。 吉岡:そうですね。私はエンターテインメントというものが本当に大好きで、舞台も映像も写真も、全ての関わっている方たちにリスペクトがあるタイプなので。だから、どんなお仕事でも「ちゃんと媒体に染まりたい」という思いが強いんです。
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『ハケンアニメ!』に対する思い
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