ひろゆきが考える「迷惑な空回りしている部下」への伝え方。パワハラ扱いされずに、賢い人が自然とやっているズルい言いまわし
仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。
「振られる仕事が多いので上司の依頼を断りたい」
「プレゼンでもっと説得力を出したい!」
「部下のやる気を削がずにうまく注意したい」
「激怒しているお客さんをうまくなだめたい…」
……そんな状況に直面したとき、どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか?
様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。
やる気があり率先して仕事をするが、どうにも空回りしてミスの目立つ部下がいる。周りが尻ぬぐいに回ることもしばしば。少しサポート役に回ってほしいが、今どきは言葉遣いに気をつけないとパワハラ扱いされることも……。どう伝えたものか?
× ほかの人のサポートに回ってほしい
○ 1週間だけサポートに回って。働き次第ですぐ元に戻すから
自分から率先して仕事をやろうとした結果、問題を起こしまくり、挙げ句の果てに周りに迷惑をかけてしまう……。社会人をしていると、そういう空回りする人に出くわした経験があると思います。
こういう空回りは、やる気があるけど経験値が足りない人がやってしまいがちです。仕事に前向きなのはいいことですが、そういう空回りする人がいると業務に支障が出て困りますよね。
空回りを繰り返すということは、自分の行動で周りに迷惑をかけていると気づいていないか、「(うすうす気づいているけど)前回もなんとか切り抜けられたので問題はない」と考えている可能性が高いのです。なので、まずは「周りが迷惑をしている」と事実を伝えて、自覚させないとダメです。どこかで「今までのやり方じゃダメだから」と言わなければ、後者のタイプは一向に変わりません。
ただ、難しいのは前者の気づいていない人です。「周りの人に迷惑をかけているから、まずはほかの人のサポートに回ってほしい」なんて伝えようものなら、本人は仕事に前向きなだけにプライドを傷つけられて、場合によってはやる気がダダ下がりしてしまう。今どきは上司がそんな対応だとパワハラ認定されることもあるようです。
では、どう伝えればいいのか? ポイントは、“期間”と“目標”を設定することではないか、と。
たしかに、相手は多少は傷つくでしょうが、それでも「業務に支障が出ている」ということをしっかり伝えほうがいいです。だって、業務を効率よく回すためには必要なことですよね。
そのうえで大切なことが一つ。それは、「1週間だけサポート役をしてほしい。仕事ができていると判断できたらちゃんと元に戻すよ」など、具体的な期間や目標を示しながら約束をすることです。
そもそも、理由があるにせよ「裏方に回れ」などと言われて、やりたくもない業務がいつまで続くのかわからない状態でモチベーションをキープできる人なんて、世の中にほとんどいません。
一方、人間というのは具体的な期間や目標が定まっていると、モチベーションを維持しやすいものです。その人も「本来の仕事に戻るためには、サポート役でミスをなくす手順を覚えればいいんだ」などと、努力の方向性がわかるようになると思うのですね。ここらへんの具体的な設定をしない人だと、ただ単にパワハラ扱いになりやすいのではないか、と。
構成/杉原光徳(ミドルマン)西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
空回りしている部下を諭すとき
事実ははっきり伝えつつも“期間”と“目標”を明確にする
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