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「自分、ズバズバ言うから嫌われるんだよね(笑)」という人が根本的に勘違いしていること

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自称「ハッキリ言う人」はデリカシーがなく、周囲から嫌われていることを気づいていない。その精神世界を徹底解剖

「正直でいることがなぜ悪い!」 人を傷つける正直さを美徳と勘違いする人たち

 DV・モラハラ加害者が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰しているえいなかと申します。  多くの加害者と関わっている中で、一般的に「いいこと」とされていることを深く信じ、自分は正しいと思って加害をしてしまっている人が少なくありません。  その1つが「正直であることはいいこと」です。正直であることや素直であることは一般的に美徳とされ、褒め言葉として使われることも少なくありません。  しかし、僕は決してそれが純粋にいいことだとは全く思いません。それは「自分は思ったことを言っただけ」と、なんなら胸を張って、人を傷つける人がたくさんいるからです。  今回はこのよくある勘違いに踏み込んでいきたいと思います。

「正直に思ったことを言っただけだ」と言うシチュエーション

 間違いなく言えることがあります。それは「正直に思ったことを言っただけだ」と誰かに言う時というのは、絶対に誰かを傷つけた後だということです。 「そんな言い方しなくてもいいんじゃない」とか「いまの言い方傷ついた」とか「なんでそんなこと言うの」といった傷つきをシェアされた時に、自分を免罪するために使う言葉だということです。  このような状況以外に「正直に思ったことを言っただけだ」と言う必要のあるタイミングはないでしょう。これはつまり「だから自分は悪くない」と言っていることと等しいわけです。  自分がどんな意図で言ったのか、どんな背景で言ったのか、という事情の説明をしているわけですが、ここには「受け止めた側の感情」への配慮は一切ありません。そしてこれこそが典型的な加害になります。  しかし、相手はその言葉に傷ついたわけです。その傷つきはどこにいくのでしょうか? 「そっかあ、正直に思ったことを言ったんだね、それなら仕方ないね」と傷つきは消えていったりしません。  ただ「ああ、この人には言っても通じないんだな……」「嫌だと言っているのにやめてくれないんだな」と心を閉ざし、今後は言いたいことを言わなくなるか、あるいは言う時はもっと怒って、強い感情を伴って言うことになるでしょう。  それをヒステリーと呼ぶのだとしたら、ヒステリーを生み出しているのは「強くない言葉の段階で相手の声を受け止めない側」であると考えるのが自然です。
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人と一緒に生きていきたいのか、そうではないのか
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