更新日:2023年02月22日 21:16
デジタル

「偽物のファミコンカセット」が転売市場で横行。実際に分解して調べてみた

今もマニアに愛されるファミリーコンピュータ

ファミコン

ファミコンの最終生産終了はなんと2003年、総出荷台数は6191万台と世界中で大ヒットした

 今でも愛好家がいるほど人気のファミリーコンピュータ。発売から39年がたった今でも色褪せることなく発売当時に子供だった大人たちから現役の子どもたちまで幅広い層に今でも支持を得ています。  そんなファミコンのゲームタイトルには、マリオシリーズなど誰もが名前を知っているゲームだけでなく、コレクターやマニアしか知らないような激レアゲームなど、多種多様なゲームが存在しています。  日本での市販ゲームタイトルは約1000種類。教育用や非売品、開発用なども入れると今からではすべてをコンプリートするのは不可能でしょう。コレクターの中には数百万円かけて市販ゲームタイトルをコンプリートした猛者もいるほどです。  

コレクター泣かせの偽物カセット

   そんなコレクターを悩ませているのが、偽物のゲームカセットです。一昔前なら、簡単に偽物と判断できるようなチャチなカセットが主流でしたが、近年は偽物のクオリティも大きく向上しています。パッケージから付属の説明書など、すべて本物と見間違えるほどのクオリティの偽物が存在しているのです。  昨年にはファミコンではないものの、スーパーファミコンの偽物カセットが大手中古販売店で正規品として販売され、SNS上で炎上しました。  専門的に中古売買を行っている販売店までもが騙されてしまうクオリティのカセットですが、30年以上も前の古いカセットの偽物が世に出回っているかというと、この時代に新規制作してもお釣りが来るほどの高額で売買出来るという事が全てを物語っています。  当時の基板やICを使って偽物を作るのは今では難しいので、基板で見分けるしかありません。購入したゲームカセットをだめにしてしまう可能性も考慮しつつ、分解して確認するしか方法がないのです。(ファミコン時代のカセットはツメのはめ込み式なのでスーファミのようにネジを回して簡単に分解という訳にはいきません)  このファミコンカセット偽物販売は、当時物だけでなくFC互換タイトルとして販売している最新のゲームでも行われています。
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実際に偽物を分解してみた
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テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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