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飲食店がウンザリする迷惑客「目の前で悪口をSNSやクチコミサイトに投稿」

 飲食業は、ほかの業界と比べると料理や接客など、客側から良い面も悪い面も評価をされるケースが多い。客優位な関係が根底にあるためか、迷惑客が後を絶たない。特に居酒屋の場合はお酒も入り、“お金を払うのならばこれくらい大丈夫”という気持ちが芽生えるのかもしれない。
おでんの仕込み

※写真はイメージです。以下同

 都内で和風居酒屋を夫婦で営む藤本哲郎さん(45歳・仮名)は、「これから年末にかけては忘年会のシーズン。コロナ禍で大人数での会食は減ったものの、お酒が入るとお客さんの気が大きくなると思うと憂うつです」と語る。哲郎さんがこれまで遭遇した忘れられない客は、どのようなことを行ったのだろうか。

目の前でクチコミサイトに悪い評価を投稿するカップル

 哲郎さんの父は洋食屋のシェフだったが、彼は大学卒業後に焼き鳥のチェーン系居酒屋に就職をした。そこでは経営ノウハウや料理を学び、実家の店を継いだのちは和風居酒屋としてリニューアルした。  高齢の父に代わって、今は哲郎さんと、4歳年下の妻で家族経営をしている。 「40代で自分の店を持てたのは良かったのですが、個人経営の店だからかお客さんも態度が横柄な人が来ることも多くて……。地元客がほとんどなので、何かあってもあまり事を荒立てたくないと思って。お客さんの要望を受け入れてしまうこともあるんです」    哲郎さんは「最近は、SNSやクチコミサイトでの書き込みをわざとわかるように目の前でするんですよね」と困惑する。

スマホをいじりだすカップル

 ある時、若いカップルが店先をうろちょろしていた。通りすがりのようで、店内に客がいるのを確認して入ってきたという。 「平日のランチタイムは、近所のサラリーマンやママ友たちなど、地元の常連客が多い。ちょうどテーブル席がほぼ常連客で埋まった状態の中に、カップルが入ってきたんです。そんな中、常連客が “お父さんは元気?”って聞いてきました。  常連を優先していたわけではなかったのですが、父が夏に熱中症で倒れてから店の手伝いを休んでいるのを心配してくれていたので、ちょっと雑談をしていた。それが気に食わなかったのか、目の前でカップル客がスマホをいじりはじめ、『Googleマップ』のクチコミに悪いコメントを投稿していたんです」
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店側はクチコミが気になる
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