お金

中山は差し、京都は東京巧者を狙え! 東西金杯の注目馬

さあ、2023年の競馬がスタートだ!

競馬

ラスト1Fを要するスタミナ戦が得意なラーゴム。中山金杯の舞台は合っている 
写真/橋本健

 あけましておめでとうございます。本年も当コラムをよろしくお願いいたします。  昨年の25日に有馬記念、28日にホープフルS、そして29日に東京大賞典とついこの間まで競馬が続いていただけに、この時期はあっという間。新年のあいさつも早々に、年始の名物レース「金杯」について解説をしていきましょう。  それにしても、誰が言ったか「金杯で乾杯」っていい言葉ですね。中山金杯、京都金杯とも注目馬を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!

中山金杯は紆余曲折を経て再会した2頭に注目

 2013年以降の中山金杯の平均ラップは下記の通りでした。 ・中山金杯の平均ラップ 12.4-11.0-12.9-12.0-12.5-11.9-11.7-11.7-11.6-12.2  中山競馬場は昨年12月からの連続開催となるため、馬場は荒れ気味。もともと直線に上り坂があるコースでもあるため、毎年のように中山金杯は上がり1ハロンが遅くなりやすい傾向があります。  上がり1ハロンが遅くなると、差し馬が間に合うという展開になります。実際に2013年以降の脚質別の成績を見ても、逃げた馬は0勝2着1回3着1回と不振。一方、差し馬は6勝2着3回3着7回と活躍しています。直線の短い中山競馬場では4コーナー10番手以下から追い込むのは難しいので、中団からしっかり差せる馬が狙いとなるでしょう。  筆者が現時点で注目している馬は下記の2頭です。 注目馬1 ラーゴム  3歳時は皐月賞でも5番人気に支持された素質馬。しかし皐月賞13着、日本ダービー12着と結果が出ませんでした。しかし、それもそのはず。近走はダートでも活躍しているように、上がり1ハロンを要するスタミナ戦が得意なタイプだったというわけです。  なお、芝でも上がり1ハロン12.5秒を要した2021年のアンドロメダSでは、後の重賞ウイナー・ボッケリーニ相手に勝利しています。今の荒れた中山競馬場であれば、芝でも通用するでしょう。 注目馬2 ワンダフルタウン  2021年の日本ダービーでは5番人気に支持。その要因ともなった青葉賞では上がり4ハロン46.9秒を記録した展開を差し切っています。非凡な決め手を有している同馬ですが、前走の中日新聞杯では上がり1ハロン12.4秒と時計を要した展開を0.4秒差の8着に善戦。決め手勝負のレースも、終いが失速するレースでも好走している点からも、今の中山競馬場向きの資質を有していると考えられます。  奇しくも、この2頭は2020年の京都2歳Sで1、2着に好走した馬。クラシック戦線で期待を集めたものの結果を残せなかった2頭でしたが、それぞれ近走は復調気配を見せています。かつての素質馬が金杯を契機に、2023年の飛躍を期待します。
次のページ
京都金杯で注目すべき2頭を紹介
1
2
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

安井式上がりXハロン攻略法安井式上がりXハロン攻略法

(秀和システム)


記事一覧へ
勝SPA!
おすすめ記事