更新日:2023年08月30日 20:29
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道路との境目が見えず事故が相次ぐ「人食い用水路」。昨年も女性が転落死

63年前に敷設されたまま放置されてきた水道管

インフラ

狛江市都営住宅地下で穴が開いた配水管。1年以上が経っても交換されず、隣の棟では赤水が出る

大阪市と同じく東京都も、水道管の整備が重要課題だ。東京都狛江市の都営住宅で漏水の被害に遭った雑貨店を営む女性はこう語る。 「あるとき地下の配水管に500円玉大の穴が開き、店内が水浸しになりました。すぐ業者に原因を確認してもらうと、なんと63年前に敷設されたまま一度も交換されずに放置されてきた水道管だっていうんです」

「ひとごとだと思っている都民も一度は確認を」

この経緯を探ると、いままで水道管のメンテナンス責任について明確な線引きがされぬまま都営住宅側と物権購入者の間で売買契約が結ばれてきていたらしい。 「本当に『まさか!』と思うような出来事です。ひとごとだと思っている東京都民でも一度は水道管のメンテナンス状況について確認をしたほうがいい」 今や誰が劣化したインフラの落とし穴に遭遇してもおかしくないのだ。 【近畿大学教授・浦上拓也氏】 経営学部・経営学科教授。公益事業論を専門とし、水道のマネジメントに精通する。諸外国の研究者と国際共同研究を行っている
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近畿大学教授・浦上拓也氏

取材・文/SPA!インフラの崩壊取材班
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