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東大進学率の低い地方から東大合格「現代文にはいい参考書がない」と嘆くワケ

 東京大学といえば、日本最難関クラスの大学。そこに通う学生の多くは、小さなころから塾通いをして名門中高を通ってきた、いわゆる「エリート」たちです。  しかし、それがすべてではありません。一部には、まったくエリートらしからぬ道筋をたどって東大に合格した学生もいます。ここでは、元落ちこぼれや休学経験者など、「普通の東大生」らしからぬ道を辿って東大へ入学した、みなさんの知らない「リアルな東大生」の姿をお届けします。  今回も前回から引き続き、相生昌悟さんにお話を伺います。もともと東大進学率の高くない地方で育ったこと、ある時参加した授業で言われた「がむしゃらに努力しても意味はない」という言葉に感銘を受け、一念発起したこと、地元の大学に通うつもりだったが、もっとレベルの高い学校を目標とするために東大志望になったことなどを伺いました。今回の記事では、相生さんが在学中にどんな活動をしていたのか、絶対にやりたかった「あること」とは何かについて伺っていきます。 【前回記事を読む】⇒「高校二年までフツーの成績だったのに、東大に合格。編み出した3つの勉強法」はこちらへ
相生昌悟さん

相生昌悟さん

東大向け参考書に感じた物足りなさ

「在学中は、出版活動を行ったり、それを基にして中高生向けに講演活動を行ったりしていました。出版活動の方では『東大式目標達成思考』という本を書いたり、『ドラゴン現代文』という参考書の執筆に携わったりと、幅広く書かせてもらいました」  出版活動を軸にしながら、時には中高生向けの講演も行っていたという相生さん。自分の編み出した三つの方法論によって答えに至る思考法を纏めた『東大式目標達成思考』と、東大向けの現代文参考書に風穴を開けるために作ったという『ドラゴン現代文』の二冊の本を在学中に執筆されていたと言います。  いまでこそ新社会人としてバリバリ働いている彼ですが、何かと忙しい在学中にもそれだけの活動をされていたというと、かなりの労力になります。いったいどうして、彼は東大生としての生活をしながら二冊もの本を執筆できたのでしょうか。 「僕は、自分の経験から『努力の仕方を徹底的に考えられる生徒って意外と少ないんだな』と気づいた。だからこそ『東大式目標達成思考』を書こうと思ったんです。ですが、それ以上にどうしてもやりたいことがあった。それは、東大向けの参考書を作るということです。世の中には無数の参考書がありますが、こと東大向けの参考書に絞ってみると、現代文や世界史には『これならおススメできる!』という一冊が見当たらないんです。東大レベルを銘打った本はありますが、実際に使ってみた感想としては、今一つ足りない部分があると思った。だからこそ、これは自分で作らなくてはいけないなと考えたんです」

東大を目指す地方出身者のニーズに応えたい

 市販の参考書では、どうしても解答に納得できない部分がある。解説に、明らかな足りない部分がある。塾に通って懇切丁寧な指導を受けられる人なら、それでもいいかもしれないが、自分のように参考書だけで勉強しようとしている学生、特に地方出身者には、それでは困るんだ。相生さんは筆者にそう熱く語ってくれました。  筆者も東大に入った身として考えてみると、確かに国語の参考書の中には、時折怪しいと思えるものも存在します。受験生が知りたいのは、いつも「どうしてこんなことが書けるのか」という発想です。しかし、これが紙面から読み取れないような参考書があるのもまた事実。そんな本を使っていては勉強になりません。  どこに住んでいても、どんな環境にあっても、十分に質の高い学習手段にアクセス可能であるべきである。相生さんは受験後にそのような思いに目覚めたと言います。
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