更新日:2024年08月02日 12:48
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ごみ収集業者なのに「女性の求人応募者が絶えない」納得の理由

キャリアと子育ての両立が可能

株式会社タイヨーただ、ゴミ収集が肉体労働である以上、「体力に自信のない人にとっては辛い仕事かもしれない」と田中さんは話す。 「女性にとって体力的にきつい仕事であるのは事実です。その代わり職場に子育てをしている女性が多いからこそ、旦那さんの愚痴を話したり、悩み相談ができたりと、女性ならではの話が気軽にできるのが弊社の特徴でしょう」 肉体労働である以上、同じ労働力としては男性のほうが有利であることは間違いない。それでも子育て世代の女性の採用と支援に力を入れる理由には、「家族が1番!」という社長の願いが込められている。 「女性は子供を持つかどうかで、キャリアか子育てかの二者択一を迫られてしまいますが、タイヨーではどちらも両立することができます。育児を理由にキャリアを諦めることなく、やる気次第で出世・成長できるのも魅力かと」

3Kのイメージを払拭したい

タイヨーではゴミ収集業のイメージアップためにさまざまな取り組みを行っており、少しずつではあるが、変化を感じることもあるようだ。 「私たちが目指しているのが“ゴミ屋意識”からの脱却です。一般的にゴミ収集業は3Kと呼ばれて敬遠されがちな仕事ですが、私たちの仕事はサービス業だと考えています。例えばゴミ捨て場が荒れていたら回収後に綺麗にします。するとだんだんと利用者も綺麗に使ってくれるようになるのです。ゴミ袋に『ありがとう』とメッセージがあることもあります。小さなところからイメージの向上に取り組むことが大事ですね!」 男女平等をうたいつつ、現場レベルでは労働環境が整備されていないのが日本の現状だろう。タイヨーの取り組みが波及し、文字通り「女性が活躍できる社会」になることを期待したい。 <取材・文/越前与>
ライター・インタビュアー。1993年生まれ。大学卒業後に大手印刷会社、出版社勤務を経てフリーライターに。ビジネス系の取材記事とルポをメインに執筆。
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