「“大量出血した”妻の代わりに義母と新婚旅行を満喫」…マザコン夫が放った衝撃の言い分
女性にとってマザコンとの結婚ほど避けたいものはないだろう。だがマザコンと親孝行の見定めは、極めて困難だ。
親子仲がよく、一見べたべたと馴れ合っているようでいて、一線を引いた適度な距離感を保つ親子もある。一方で、ふとしたときに夫のマザコンの側面を知る女性も少なくない。もしも引き返せない地点でそれを知ったとしたら――。
巧妙にカモフラージュされた、まさにステルスのごときマザコン夫に翻弄される女性の姿を追った。
「今にして思えばですが、マザコンのサインはありました。もっと早く気付くべきでした」
うつむく女性は荒磯晴子氏(仮名・20代)だ。夫は公認会計士として働くエリートで、年収は2000万円以上になる。荒磯氏が3年半の交際中に感じていた“サイン”とは、どのようなものか。
「夫は母親の扱いがぞんざいで、見ているこちらが可哀想に思えるほど、ぶっきらぼうでした。呼び方も『あの人』『ばばあ』で、『もうちょっと優しくできないの?』と何度も声をかけましたね。ただ、気になっていたのは、お義母さんと関係ない文脈のときでも話題に出してくるんです。
ふたりでレストランへデートに行ったときも『うちのばばあはこんな美味いもん作ったことない』とか。まるで童謡の『ぞうさん』みたいでした。『お鼻が長いのね』に対して『そうよ、母さんも~』とか言うじゃないですか。あの歌は最後『そうよ、母さんが好きなのよ』と可愛く自白しますが、彼は決して認めませんでした」
違和感はあったものの、子どもを授かったことで結婚。義母は癖の強い人で、「我が家に嫁入りしたからにはこうしてもらいます」という規範意識を押し付けてくるタイプだったという。
「家業があり、それをとても誇りにしているようでした。顔合わせのときに割と強硬に家のしきたりについて話されました。気圧されてしまって、思わず隣にいる旦那の顔を見ると、上の空で。あとで問い詰めたら、『あの人の言うことはスルーで』とか言ってましたね。頼りにならないなぁと思いました」
母を「ばばあ」呼ばわりする夫
気圧される妻を横目に上の空……
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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