お金

素質馬の宝庫!東京・阪神の新馬戦でデビューする「注目すべき2歳馬」

6月の東京、阪神新馬戦は素質馬の宝庫

競馬

6月3日の新馬戦で圧巻の走りをみせたボンドガール 
写真/橋本健

 6月3日より、新馬戦がスタート。2024年のクラシックを目指して、2歳馬たちの熱き戦いが始まりました。  2011年までは、5月の最終週にダービーが行われると、その3週間後に世代最初の新馬戦が行われていたのですが、2012年より「ダービーからダービーへ」という理念のもと、ダービーの翌週から新馬戦が組まれるようになりました。  このスケジュールの変更で、従来までは「福島」「阪神」「函館」でスタートしていた新馬戦が、「東京」「阪神」スタートに。ダービーが行われる舞台であり、広くて直線が長いため、競馬を覚えさせるのにも最適な東京コースが選択肢に加わったことで、6月の新馬戦の様相は一変しました。クラシックを狙える素質馬たちが、早々にデビューしてくるようになったのです。  同じタイミングで、阪神の新馬戦も開幕初日に芝1600m、宝塚記念デーに芝1800mの新馬戦が組まれるようになり、ここにも関西所属の素質馬が集うようになりました。  6月東京の1週目デビューからは、イスラボニータ、ステルヴィオ、グランアレグリア、サリオスがG1ホースに。グランアレグリアが勝ったレースに至っては、2着のダノンファンタジーも、その年の阪神JFを制して、2歳牝馬チャンピオンに輝いています。  阪神の方に目を転じると、開幕初日の芝1600m戦からレッドリヴェール、ケイアイノーテックがのちのG1を勝利。宝塚記念デーの芝1800m戦からは、ダノンプレミアム、ダノンザキッドがともに12月の2歳G1を制しています。

今年は東京の新馬戦から続々とスター候補が誕生

 現段階で2週消化した2歳戦ですが、今年は東京デビュー組に素質馬が揃っている印象。なかでもトップクラスといえるのが、6月4日の東京芝1600m戦を勝ち上がったボンドガールです。  同馬は、父ダイワメジャー、母コーステッドという血統で、半兄にダノンベルーガをもつ良血。セレクトセール2022にて、税抜き2億1000万円で落札されました。ちなみにオーナーは藤田晋氏です。  デビュー前に、ノーザンF空港で取材した際にも、育成を手掛ける橋口厩舎長から「競馬だから何があるかわからないけれど、無事ならG1に出られる馬だと思います」という力強い言葉が聞かれていたのですが、その言葉通りの走り。  道中3番手から、直線で外に持ち出されると、ラスト3Fが11.2-11.0-11.1というハイラップを楽々と差し切りました。勝ち時計の1.34.6こそグランアレグリアの1.33.6には及びませんが、ラスト3Fのラップはいずれもボンドガールの方が上。稍重馬場だったことも考慮すると、極めて優秀な内容でした。  まさに、無事ならG1出走は当確ランプといえるでしょう。2着に敗れたチェルヴィーノともども、今後に注目です。
次のページ
今週、来週デビュー予定の注目馬
1
2
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
記事一覧へ
勝SPA! 
おすすめ記事