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素質馬の宝庫!東京・阪神の新馬戦でデビューする「注目すべき2歳馬」

将来が嘱望される2頭のモーリス産駒

競馬

6月10日の新馬戦を制したゴンバデカーブース。堀厩舎の2歳勢が好調だ 
写真/橋本健

 牡馬で注目したいのは、6月3日の芝1600m戦を制したシュトラウスと6月11日の芝1800m戦を制したダノンエアズロック。ともに、モーリス産駒です。  シュトラウスは、不良馬場となった新馬戦で早めに先手を奪うと、ほぼ追うところなく、上がり最速の脚を繰り出し、後続に1.5秒差をつけました。馬場を考慮すると時計も速く、インパクト抜群の勝ちっぷり。かなりの能力を秘めていることは疑いようがありません。  戦前の武井調教師、レース後のレーン騎手ともに、コントロールの難しさを課題に挙げており、今後は、良馬場で馬の後ろにつける展開になった場合の折り合い面が鍵となりそうです。  ダノンエアズロックはセレクトセール2022で、歴代5位となる4億5000万円(税抜き)で取引された馬。こちらも、デビュー前にノーザンF空港で取材させていただきましたが、木村厩舎長から「最低でもG1、という気持ち」という言葉が飛び出していました。  レースでは、2番手から悠々と抜け出し快勝。勝ち時計の1.48.1は6月東京の芝1800m新馬戦としては歴代最速、それも稍重馬場での記録ですから、一層、価値があります。  取材時には「将来的には世界的なマイラーになってくれるかも」とのコメントも出ており、血統面も含めて、今後は距離への対応が課題でしょう。

今週、来週デビュー予定の注目馬

 6月の東京、阪神は、開催を通じて後の活躍馬がたくさん出ています。そこで最後に、残りの開催でデビューを予定している注目の2歳馬を紹介しておきましょう。  東京からは6月18日の芝1600m戦でデビューを予定しているボルケーノ(牡・父ルーラーシップ、母スピードリッパー)。管理するのは、今年の日本ダービーをタスティエーラで制した堀宣行調教師です。  堀厩舎の新馬は前述のダノンエアズロックに加え、ゴンバデカーブースもデビュー勝ちを果たしており好調。この馬は、前進気勢が強く、雄大な馬体も相まって迫力十分の走りをみせています。予定しているレースには、他にも素質馬が揃いそうですが、十分に好勝負になるでしょう。  阪神の注目は、宝塚記念デーの芝1800m戦でのデビューが濃厚なショウナンハウル(牡・父レイデオロ、母リンフォルツァンド)。数多くのスターホースを手がけたノーザンF空港の高見厩舎長が高評価する逸材で、栗東の松下厩舎に入厩後も順調に調整されています。今年、産駒デビューとなる父(レイデオロ)の名を高める走りを見せてくれることでしょう。 文/松山崇
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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