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上原亜衣がAI写真集を出版。元トップセクシー女優が挑む“AI革命”

上原亜衣アイキャッチ

写真集「上原亜衣~再生~」より。kindle、kindleアンリミテッドで購読可能

 セクシー女優として、長らくトップを走っていた上原亜衣。現在はタレント業に加え、コンカフェの運営なども手掛ける彼女が、デジタル写真集を出した。題して、「上原亜衣~再生~」。全編AIで作成、約50枚の写真を収録。上原亜衣のこれまでにない魅力が詰まっていると、早くも好評だ。 「ビキニやランジェリー姿の写真や、アートっぽいカットまで、いろいろ作ってもらいました。『Stable Diffusion』という画像生成AIソフトを使ったのですが、髪型をボブにしたり、ロングにしたり。自在にできるんです。私は横に座って気ままに案を出していただけなんですけど、いやあすごかった。この技術は私たちにとって、追い風になると思ってます」  そう語るのは、上原亜衣本人。AI写真集出版の背景には、彼女の強い好奇心があった。 「AIに仕事を奪われるだとか、タレントはもういらなくなるとか。そんなことを言う人もいるけど、私は違うと思った。いろんなアプリに触れるうちに、『これ、すごいじゃん!』ってワクワクが止まらなくなったんです。『将来的には、亜衣ちゃんとそっくりなバーチャル女子と会話できて、一緒に暮らせるような未来がくるかもしれない』と聞いて、究極のタレント業ってこれだなと思ったんです。そんなとき、身近にこういう技術に明るい人がいて、AIの話で盛り上がって。『写真集、やってみる?』と言われて、二つ返事で決めたんです」

クリエイターコミュニティ「AI VERSE」が誕生

 そこからの話は早かった。技術的な話に疎い上原をサポートすべく、『AI VERSE』なるコミュニティが誕生。まずは、上原の写真をもとにしたコンテンストを実施した。コミュニティメンバーの1人、AIパンチ氏が語る。 「インスタや写真加工アプリのフィルターってありますよね。『このフィルターを使えば、顔が上原亜衣に似る』という独自のプログラムを作って公開して、コンテンストを開いたんです。要は『上原亜衣を好きに使ってよいので、素敵な写真を作ってみよう』という趣旨のコンテスト。ある種の社会実験です。  反響は想像以上でした。1670もの作品が寄せられ、海外からも多数応募がありました。台湾、香港のメディアにも取り上げられたんです。『タレント本人が、自分のフィルターを公開するなんて。最高にクレイジーだ!』と称賛されて。ああ、この路線が今後スタンダードになると感じました。同時に、『この熱量はやばい』と確信しました」
写真集

画像生成ソフトで制作された上原初となる写真集「再生」

 このフィルターが「LoRA」と呼ばれるものだ。  一例を出そう。下の画像は、上原の「LoRA」を使って作成したもので、コンテストの最優秀賞作品だ。
上原亜衣

最優秀作品賞を獲得したTASUKU2023氏の作品

 作成者は、画像生成AIの中でもパイオニア的存在のTASUKU2023氏。 「コンテストに参加するきっかけとなったのは、突然のメンション。送り主は、まさかの大ファンの上原亜衣さんでした。思わず引用リツイートしましたが、何を言っていいかわからず、『えぇっ!!??』みたいな言葉になってないツイートになってしまった(笑)。  フォトリアル系の画像生成AIは、良い活用方法と悪い活用方法の両方が出現してくるな、使う人によるモラルが問われるな……と思っていたのですが、上原さんの使い方は、良い活用方法として私もまさに思い描いていたもの。ご自身のLoRAを世界に配布するということを、私の大好きな上原さんがやってくれたと知って、思わず涙が出ました。  コンテストには実に素敵な、全部紹介したいくらい素敵な作品が集まりました。実在人物のLoRAという非常にセンシティブな技術を、とても素敵なアートの世界に昇華してくれたのです。上原亜衣さん、そして画像生成されたファンの皆さんには、感謝をしてもしきれません」
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高まる「マイLoRA」への欲求
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