脱ぎやすい服と甘ったるい香水…元ラブホ従業員が明かす「プロの女」の見分け方
東洋一の歓楽街とも言われる歌舞伎町。その中心地とも言えるTOHOビルや歌舞伎町タワーを超えた、ホストクラブをはじめ夜の店が乱立する一角のラブホテルで、スタッフとして働いていた杉山春樹さん(仮名・30代)。
そこは歌舞伎町ではかなりの格安店で、1番リーズナブルだと「休憩4000円前後・祝前日でも宿泊1万円以内」で借りられる部屋もあった。ただそのぶん「変わった客も多かった」と杉山さんは振り返る。
前回の記事に引き続き、欲望渦めく街だからこそ見えてきた、様々な痴情のもつれや、理解し難い迷惑客に遭遇してきた体験を明かす。
杉山さんが勤務しているラブホテルは、格安なうえ、ポイントカードがあった。「年間10回以上利用すると次回から10%オフ・20回以上だと12%オフ」といったように、宿泊した回数によって特典が変わるシステムだった。
その最高ランクが「年間60回以上で20%オフ」というものだったが、杉山さんが知る限り、3人ほどそのランクに達している常連客がいたという。
「3人とも30代後半から50代の妙齢の女性なんです。しかも皆さん1泊2泊されることがほとんどで、半分ホテル暮らしのような生活をしているんです。
たまにフロントを通るときに様子を伺うと、最初は夕方ごろに1人で来て、夜着替えて出かけていくんです。深夜になると男性を連れ込んでいるので、ホストに出かけるためわざわざホテルに泊まっているんでしょうね。
特に週末の明け方なんかは、水商売の来店客でホテルが埋まってしまうことも多いので、事前に宿を確保しているんでしょうか……」
ラブホテルの清掃バイトは、迷惑客に遭遇するストレスもあるが、職場環境もグレーな側面があったという。
「ウチのホテルは、毎回のシフトが24時間勤務で、朝10時から翌10時まで拘束されるんです。全部で15部屋ぐらいのキャパでしたが、基本的に常駐しているスタッフは3人、そのうち受付1人、清掃2人で回しています。その3人グループが計3つあって、それを当番制のように回しているので、基本的には3日に1回、24時間働くわけですね。
ただ当然、1人が休むと、その埋め合わせで他の人が出ないといけなくなるわけです。欠番が出ると、3人組のリーダーが代わりに出勤する決まりになっていましたが、僕の班の人は5日連続で勤務していることもありましたね。リーダーの役職手当も月5000円上乗せされるだけなので、全然割りに合わない」
年60回以上泊まる妙齢の女性
「労働基準法を完全無視した」勤務体系
1995年生まれ。大学卒業後、競馬会社の編集部に半年ほど勤め、その後フリーランスに。趣味は飲み歩き・散歩・読書・競馬
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ