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無許可でギャラリーを撮影しまくる迷惑客。「申し訳なかった」と謝罪の電話が届くまで

 あきらかにマナー違反なのに、注意しても逆ギレしてくる迷惑客。今回は、そんな迷惑客のせいで、今後の写真展について開催場所を変更するべきかどうか頭を抱えている佐野育英さん(仮名・36歳)に話を聞きました。
カメラマン

※画像はイメージです(以下同じ)

写真家になる夢に“ある助け”

 佐野さんは、小さい頃から写真を撮るのが大好き。人や動物、建物や風景などありとあらゆるものを撮り続け、公募には何度も応募した。大きな賞を獲得したことは一度もないが、大学を卒業して以降、長い会社員生活を送りながら写真家になる夢を持ち続けている。 「そんな僕に手を差し伸べてくれたのが、ある商業施設のオーナーさん。『商店街の中にある小さなビルだけど、もしよかったら展示会をやってみたらいいよ。会場費もいらないから、気が向いたときに開催してよ。ウチの店にとっても活気になるから』と言ってくれました」  オーナーとは飲み屋で知り合ったため、最初は酒の席ならではのジョークかと本気にしていなかった佐野さん。けれど数日後、「写真展は、いつ開けそうかな?」と電話が入る。佐野さんは嬉しく思い、すぐにオーナーと日にちをすり合わせた。

デビューへの第一歩の写真展

「写真展は、写真の現像代や展示用のスチレンボードなど意外と費用がかかります。なので、無料で会場を借りられるのはありがたいと思いました。それに、来場者からダイレクトに意見が聞ける写真展はデビューへの第一歩だと思ったのです」  ワクワクしながら、来場者が名前や写真展の感想などを記帳できる芳名帳(ゲストブック)も準備。当日を待った。お店でも告知してはくれたが、無料にもかかわらず、来てくれたのは8組程度。それでも嬉しく、オーナーも喜んでくれたため、2回目の展示会が決定した。 「1回目の来場者が残してくれた感想やアドバイスなども参考に、新しいものを撮影。そのため、はじめての展示会からは半年以上も空いてしまいました。ただ、その日は天気が悪く、ご年配の夫婦が来たあとは、誰も来ない時間が続いていたのです」
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20代ぐらいの男女のカップル客が…
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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