更新日:2023年12月06日 14:44
エンタメ

「人間よりもロボットのほうが“人の心”を描きやすい」『空気人形』『自虐の詩』のマンガ家が語る画業40周年

40年間仕事が途切れなかったワケは

業田良家

描き下ろし絵言葉「自虐の詩」

――40年間のマンガ家生活を振り返ってみて、これまでの人生をどう評価しますか? 業田:やっぱり「マンガ家になれて良かったな」という気持ちが一番ですね。特に『自虐の詩』が映画化されたときはうれしかった。映画化されたことでようやく社会に認められた気がしました。もちろん、連載が減ったりしたときは不安にもなりましたが、「4コママンガを描けた」ことで、仕事が途切れなかったんだと思います。 『百年川柳』は今も『ビッグコミックオリジナル』で連載が続いていますし、『独裁君』や『ガラガラポン!日本政治』といった政治風刺マンガも4コマだったからこそ、描き続けられたのでしょう。でも、自分がマンガで表現したかった「ゴーダ哲学」は描ききったと思うので、これからはもっと遊び感覚でマンガを描いてみたいなと思っています。 <取材・文/千駄木雄大> 【業田良家】 1958年、福岡県生まれ。中学・高校では音楽に熱中し、大学は2年で中退。その後、フリーターとしてレストランで働きながら、「週刊ヤングマガジン」のちばてつや賞に4作品ほど応募。「4コママンガならチャンスがある」と編集者に言われて、1983年に『ゴーダ君』でマンガ家デビュー。代表作:『自虐の詩』、『男の操』、『神様物語』、『機械仕掛けの愛』など
編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある
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【イベント情報】
原画展「マンガ仕掛けの愛」は12月17日まで東京・ヴァニラ画廊で開催
営業時間:平日12時~19時、土日祝12時~17時
〒104-0061 東京都中央区銀座八丁目10番7号 東成ビル地下2F
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