更新日:2023年12月15日 15:05
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同窓会にいた“元暴走族”の友人に唖然…「顔色は悪いのに、目つきだけは異常に鋭かった」

 思春期を迎えた中高生にとって育った環境は大事。たまたま周りにヤンチャな連中が多かった場合、無意識のうちに影響を受けて気がつけば自分も不良の仲間になっていたという事はよくある話だ。  例えば、暴走族がまだ多かった80~90年代、学業やスポーツに打ち込む学生には縁がなかったかもしれないが、そうではない者にとっては逆に身近な存在だったなんてケースは珍しくない。だが、時代に関係なく暴走族の構成員の高校中退者の割合は一般の学生よりも高く、高校を卒業しても大学進学率は低いと言われている。それだけで人生が決まるわけではないが学歴面で不利を被り、将来における選択肢の幅が狭まるとの見方もできる。  90年代半ばに地元暴走族に所属していた林田祥佑さん(仮名・44歳)も青春を謳歌しつつも一方で「このまま流されたらヤバい」と漠然とした危機感を抱いていたと話す。
若者

画像はイメージです(以下同じ)

活動休止に合わせて暴走族を脱退

「中学3年のとき、先輩に誘われて小学校からの友人のSと一緒に入ったんです。でも、そいつは同じ高校にしたけど、『毎日学校に通うとか面倒』って一学期で辞めて、昼間ガソリンスタンドで働き始めたんです。S以外の族の連中も半数近くは中退歴がありましたが、まだハナタレだった当時の私にも中卒じゃ大人になってから間違いなく苦労するっていうのはおぼろげながらわかっていました。だから、彼らを反面教師的に見て、自分だけは意地でも高校を卒業してやるって内心思ってました」  そうした中、高校1年の冬に所属する暴走族の総長や特攻隊長が警察に捕まってしまい、一時的に活動休止状態に。それに合わせて林田さんは辞めることを決意する。 「誘ってくれた先輩が『チームを抜ける』と言い出し、このタイミングしかないと思ったんです。けど、Sは残ることを選び、結果的にはここで袂を分かつ形になりました」

徐々に安定した成績が残せるように

 それ以降も会えばバカ話に話を咲かせ、一緒に遊ぶこともあったがその機会は激減。なぜなら林田さんが大学進学を目指して受験勉強を始めたからだ。 「不純な動機なんですけど、近くの女子高に通ってた彼女が進学希望だったので同じ大学で楽しいキャンパスライフを送りたいなって。もちろん、それ以外にも就職や安定した収入を考えたらメリットは大きいじゃないですか。族のメンバーだったころも高校では真ん中より上の成績はキープしてたんです。気合い入れて勉強をはじめたらテストの校内順位も全国模試の成績も上がり始め、それがモチベーションになりました
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15年ぶりに再会した友人には明らかな“異変”が
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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