更新日:2024年02月08日 16:09
ライフ

「服好き」でなくても知っていたほうがいい”2024年、最速でおしゃれになる方法”

コロナ禍に「ファッションの二次元化」が進んでしまった

トレンド コロナ禍に見舞われた2020年代、ここ3~4年は「ファッションの二次元化」が進んだ時代だったと私は見ています。外出が禁止され、服の評価がしにくくなったこの時代。ファッションは「現実である三次元で評価するもの」ではなく、「SNSなどの写真1枚、つまり二次元で評価するもの」となりました。  二次元化されたファッションに素材やシルエットの概念は宿りません。どんなにいい素材でもさして伝わることがない、またどんなに悪いシルエットでも10枚も20枚もバシャバシャと撮影できるデジタル時代ですから「一番よく写ったシルエット」を採用すればいいだけ。  本来、服は「デザイン・シルエット・素材(色)」と3要素で構成されている三次元のものですが、SNSなどの写真ではシルエットと素材が重要性を失い、「デザイン」のみが過度に見られるようになりました。  すると、要素が減ったのだから、それを補うべく残った「デザイン」の暴走が始まります。SNSでシンプルな白T1枚などでは「いいね」がつかないわけで、多くのインフルエンサーはプリントやドッキング、悪趣味ともいえる装飾を決めていきました。それを見て一般の方も派手なものを求めたのがここ数年のコロナ禍です。

再び服が多面的立体的に評価されるようトレンドに

 元々70年代リバイバルの中で装飾が好まれるようになり、それを後押しする形でコロナ禍における「ファッションの二次元化」が進みました。いつしかファッションは過激さを競う場となりました。  しかし、コロナ禍が落ち着きを見せ、SNSでいいと思っていた着こなしも、現実で浮くことに気がつきます。突飛なデザインは街に似合わず、伝わらなかった粗悪なシルエットが歩くたびに露呈し、チープな素材感はデザインの格をさらに下げていきます。服が多面的立体的に評価されるようになった「三次元」に戻ってきたのです。  そこで多くの人々はインフルエンサーの「着こなしインフレ化」ににわかに気が付きはじめ、「自然な装飾」を求めた結果が「クワイエット・ラグジュアリー」にたどり着いたのです。
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着こなしを少しだけ変化させるだけで…
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