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渋谷区の“3畳半”激セマ物件に住む男性「冷蔵庫もレンジも置けないけど…」そこまでして東京に住む理由

格安の1100万円で都内の一軒家に住む男性

立地等の問題から家を解体して新たな家を建てられない土地を指す、「再建築不可物件」。これをリフォームして1100万円という格安で都内の一軒家に住んでいる人がいる。フリーランスでコンサルタント業をしている、川部淳史さん(仮名・42歳)だ。
[東京にもう住めない]最新事情

もともと新築物件を購入予定も、「住宅ローンの奴隷になりたくない」と再建築不可物件に変更した

「昨年1月から、東京・葛飾区の14坪、2階建ての一軒家に住んでいます。土地建物代700万円、リフォーム代400万円です。リフォームにこだわり、キッチンの隣にシャワールームがあったのを変えたり、洗濯機置き場がなかったので押し入れを改造したりと、住みやすくなるようアレンジしています」

「東京に住むなら妥協点を明確に」

ただし、再建築不可物件は普通の物件以上に見極めが難しいという。 「隘路(あいろ)にあることが多く冷蔵庫を搬入できなかったり、古い物件ゆえの床ずれや白アリ被害があったりするので目利きに失敗するとリフォーム代だけで数千万円することも。これでは本末転倒です。私は運よく地域に根ざしたいい業者さんを紹介してもらえたので大丈夫でしたが、『何を妥協するか』を決めておくことが一番大切だと思います」 また、再建築不可物件には住宅ローンが使えないという制約もある。しかし、再建築不可物件のよさは、その資産性にあるという。 「私は現金一括で買いました。今は独り身ですが、結婚を機に住み替えするとしても、物件を人に貸せば家賃収入を得られます。また、売ろうと思ったら最低土地建物代の700万円以上で売れます」 現金で払えるなら再建築不可物件も一考の価値ありだ。
[東京にもう住めない]最新事情

緑を基調とした内装。「いいリフォーム会社との出合いや勉強も必要だが、住居固定費が浮くのは大きい」(川部さん)

取材・文/週刊SPA!編集部
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