更新日:2024年06月25日 17:53
エンタメ

『ミヤネ屋』と『ゴゴスマ』視聴率バトルに異変。“MCのブランドイメージ”で分かれた明暗

喫煙問題、失言…宮根氏への強まる逆風

 この1年で何が変わったかというと、宮根氏への逆風だ。今年3月20日、ドジャース・大谷翔平選手(29)が出場したMLB開幕戦「ドジャース-パドレス」を取材するため韓国を訪れた宮根氏が、ソウルの屋外喫煙禁止区域内で電子たばこを吸った。その姿を誰かが撮影し、X(旧ツイッター)に投稿。この映像によって宮根氏が猛批判された。  Xへの投稿者は「宮根氏は韓国に何しにきたのか。注意しないスタッフも問題だ」と、義憤を隠さなかった。この件をスポーツ紙やネットニースなどが報道。韓国有力紙『朝鮮日報』のオンライン版も伝えた。  矢面に立たされた宮根氏は翌21日の『ミヤネ屋』冒頭で謝罪に追い込まれる。 「これから取材姿勢をあらため、初心に戻って頑張りますので、あらためてよろしくお願い致します。どうも申し訳ありませんでした」(宮根氏)  しかし、これで一件落着とはならなかった。お笑いタレントの有吉弘行(50)が自身のFMラジオのレギュラー番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)の同24日放送で「見たこの動画? めっちゃダサかった。本当に悪い顔して」と、からかった。  有吉は容赦せず、謝罪についても「手を付いたまま『どうもすいませんでした』って。うるせえなぁって感じで」とバッサリ。これもネットニュースになり、宮根氏への批判はさらに高まった。

“累積赤字”が溜まった結果…

 宮根氏は2012年1月、当時の妻以外の女性との間に女児がいることが発覚し、同6日の放送で「心を新たに、みなさまの期待、信頼にこたえられるよう、一から頑張っていきたい」と謝罪している。2度目の初心宣言だから、余計に痛かった。宮根氏は最初の妻と1993年に入籍したが、2004年に離婚。06年に再婚したものの、22年までにやはり離婚している。  宮根氏は喫煙問題後も自ら再び批判のタネを撒いてしまう。今年5月7日の放送で、栃木県那須町で飲食店経営者夫婦の遺体が発見された事件を取り上げた際、殺害された被害者を「容疑者」と呼んでしまった。  同9日放送でも同じことを繰り返す。今度は東京・西新宿のタワーマンション施設内で起きたガールズバー経営者殺害事件を伝えたとき、殺された女性を「容疑者」と称してしまった。立て続けだったこともあり、Xなどで非難された。  これまでの宮根氏は婚外子問題を乗り切り、「態度が大きい」などの声もかわしてきた。“治外法権”のような存在だった。しかし、“累積赤字”が溜まってしまったうえ、コンプライアンス意識が高まる一方だから、厳しい状況に立たされている。各メディアが「嫌いなキャスター」といった類のアンケート調査を行うたび、上位に名前が載ってしまう。
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スキャンダルとは無縁の石井キャスター
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放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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