銀座の超一等地に存在する「幽霊ビル」。“時価400億円”遺産をめぐる虚構に踊らされた人々
死んだはずの川本氏が「庭で竹刀を振った」証言
“チャイナマネー”も当然注目を
同様の証言は在日中国人界隈からも聞こえてきた。
「今は帰化しているが、もともとは大陸出身の人間がいて、『川本とパイプのある代議士の秘書が取りまとめるので、中国本土からも資本を集めよう』って話になっていました。5月か6月頃だったと思います。結局、この秘書がまとめきれずに話は破談になったと聞かされてましたが、実際は転売も済んでいたとは……」
降って湧いた巨額のビル群転売の話に、不動産ブローカーたちは踊らされた。それが虚構だと気づく者は、この時はいなかったのだ。
「新潮の記事が確信犯で書かれたデマだとは思えないが、値段をつり上げたい勢力があえて流した情報に基づいている可能性は否定しきれない。記事が出た5月は、売り手と最終交渉に入っていた頃でしょうから。8棟のうち7棟が3月から6月にかけて所有権が移転しており、なんらかの思惑が交錯したのでは」
前出の投資ファンド関係者はそう語る。果たして、この相続は川本氏の遺志なのか──。生前、川本氏と親しくしていた丸源関係者に話を聞くことができた。
「生涯独身だった川本さんに、相続人がいることを知る人間はごく一部でした。ただ、小倉や熱海のビルはともかく、銀座の丸源ビルを手放すような指示を彼がしたとは思えません。彼にとって銀座は聖域で、愛着も並大抵ではない。収監前によく、『俺は120歳までは生きる。短かったとしても110歳までは生きる。丸源はこの後、美術館にしたい。ニューオータニにあるような滝を銀座につくるってのは、どうだ?』。こんな話を、繰り返ししていましたから」
昭和、平成、令和にわたり、銀座の顔役として君臨し続けた丸源ビルオーナーの、川本源司郎氏。最後に残した夢が叶うことは、なかった。
取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信フォト
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