更新日:2024年08月16日 22:37
お金

「週4日労働で年収1300万円以上」…出稼ぎ寿司職人のリアル懐事情「未経験のアラフォーでも間に合う」

基本的に社宅つき、賃貸アパートも「プール・ジム付き」が多い

さらには年に一度は長期休暇が設けられているのも特徴だ。 「ドバイには1年に1度バケーションを取らなければならないという法律があります。ムスリムが断食をするラマダンの期間で1か月休むことが多いです。ラマダンと重なることもあり、1か月休んでもお店を開ければお客さんは戻ってきます」(佐川浩二氏) 収入と休暇ともに日本よりもドバイの方が恵まれている。さらには福利厚生もドバイでは充実している傾向があると佐川氏はいう。 「ドバイでの寿司職人の求人は基本的に社宅つきで募集されています。仮に年収500万〜600万円くらいだとしても家賃分が浮くのは非常に大きいでしょう。またアパートを借りた場合はほとんどの物件がプール・ジム付きです」(佐川浩二氏) 海外というと日本のような安心や便利さがないというイメージを持つ人もいるだろう。この点も決して日本に引けを取らない 「ドバイでは街中にカメラがたくさんあって治安が保たれています。また買い物などは全部デリバリーで運んでもらうこともできます。もちろん慣れれば自分で車を運転してどこにでも行くこともできます」(佐川浩二氏)

「OMAKASE」コースは一人5万円以上だが…

ここまで環境面での魅力を中心に海外での寿司職人を見てきたが、仕事そのものの魅力ややりがいもあるのだと佐川氏は話す。 「接客を通して色々な国の人、特にレベルの高い話が聞ける点は非常におもしろい点だと思っています。日本と比べてゼロが二桁、三桁違う富裕層がお店を訪れて、私の握った寿司を食べてくれます」(佐川浩二氏) ドバイは人口約300万人のうち8割から9割が外国人といわれており、世界中からセレブやビジネスのエリートが集結している。世界レベルのVIPに出会うというのも日本にいてはなかなかできない経験だろう。 いいこと尽くしのように思われる出稼ぎでの寿司職人。だが、移住によるデメリットも存在する。 前出の宮脇氏はこう語る。 「まず、気候や食事がなじまないという理由で帰国してしまう人も少なからず存在します。ドバイの市街地は中東料理のレストランが多いため、口に合わない方は無理でしょう。また砂漠の多い地形なので夏の暑さに耐えられないという日本人もいます。加えて、家族で移住するならば問題ないですが、独り身で移住すると休日は友人がおらず、高待遇でも孤独感を感じて帰国してしまう人もいるので、移住するならば家族がいる方がおすすめですね」 だが、今後宮脇氏によるとも出稼ぎの増加は続くと予測している。 特に人気なのが「OMAKASE」というコース料理として寿司を提供するスタイルだという。当然この形式は高価で、最低でも一人5万円以上はする。それでも、こういった高級な寿司屋に多くの富裕層が通い詰めている。
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40歳を超えてからでも遅くない
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