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100万円どう投資する?東大卒ポーカープレイヤー×気鋭のエコノミストが明かす“リスクの取り方”

読む力だけでは勝てないゲーム

木原:将棋のようなすべての情報が見えているゲームは、先を読むゲームなんです。常に一歩先を見ていなければならない読み合いの勝負です。  これに対し、見えていない情報が多くあるポーカーや麻雀、株式投資は、読むことが大事ではあるけれど、読んでも仕方がないところも併せ持っています。読む力だけでなく、有利だと思えるところに踏み込んでいく勇気や大胆さ、リスク管理のバランスが求められるんですよね。  僕の場合は、どちらのタイプのゲームも好きなんですが、向いていると思えるのは後者です。見えない情報がある中で相手が何を考えているかを読むのも含めて、えいやっと飛び込んでいく方が得意なんです。 エミン:だから、ポーカーで世界チャンピオンになれたわけだね。 木原:将棋や囲碁のような読み合いのゲームだと、読みをはずすとそれが致命傷になります。平均点が80点のテストみたいなもので、良い成績を取ろうと思ったらミスが許されない。僕は読み逃しをしやすいタイプなのに、自分の読みを信じて突っ込んでしまうから致命傷を負ってしまう。だから将棋や囲碁には向いてないんです。  でもポーカーのような不完全ゲームは平均点が30点のテストみたいなもので、少しくらい読みをはずしても致命傷にはなりません。ミスを恐れずに攻めていけるタイプの方が勝ちやすいんです。

投資を100%成功させる人はいない

エミン・ユルマズ

エミン・ユルマズ氏

エミン:確かにそういわれると、株も同じようなものですね。たとえ百戦錬磨のプロであっても投資を100%成功させる人なんていないから、ミスすることを前提として戦略を立てますからね。 木原:エミンさんはどうして、金融の道に入られたんですか? エミン:私はもともと理系で、大学と大学院では生命工学を専攻していました。でも、動物が好きすぎて、日々繰り返される動物実験に耐えられなかった。実験ができないのにこの世界にはいられないと思って、たどり着いたのが金融なんです。相場は人の心理を強く反映しながら毎日刻々と動いている、まるで生き物みたいだと思いませんか。 木原:エミンさんがネコ好きなのは有名ですが、その動物愛が金融の道に導いたんですね。
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相場はサイエンスであり、ミステリー
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