更新日:2024年12月13日 10:30
エンタメ

美山加恋、芸歴22年で得た自信「15年間、積み重ねている感じがしなかった」

お芝居で将来が見え始めたのは中学3年生のとき

美山:でも、実際にステージに立ってお客さんから反応をいただけだとき、喜びに変わりました。それまで、ブログに書き込んでもらったコメントを読むことで観た方のリアクションを確認できていましたけど、舞台だとそれがダイレクトに返ってくるんです。それが楽しくて! 「私、今お芝居してる!」「お芝居楽しい!」と、そこで一気に芝居の楽しさに気づきました。 美山加恋 ドラマ『デスゲームで待ってる』(フジテレビ系) 舞台『夏の夜の夢』――では、いつ頃から「この仕事で食っていきたい」と考えていましたか? 美山:中学3年生くらいからです。中学に入ってからは、『太陽に灼かれて』以外だとゲスト出演するようなドラマが多かったんですが、そんななか『鈴子の恋』という昼ドラで主人公の幼少期の役を任されたんです。幼少期とはいえ、前半はずっと自分が座組を引っ張っていかなければいけないので自然と責任感が芽生えて、頑張れたんですよ。そうして「私、このお仕事を楽しめるかもしれない」と。 ――将来がはっきり見えはじめたんですね。 美山:受験の時期になって志望校を決めるときも「高校でもお仕事を続けたいな」と思い、芸能活動ができる学校を選びました。で、進学してからも「そういう学校に入ったんだから、お仕事頑張ろう!」と気合いを入れてお仕事に臨むようになりましたね。

15年間、積み重ねている感じがしなかった

――では、役者として22年ものあいだ活躍している美山さんの、今の武器は何ですか? 美山:女優と声優、どちらもできるところです。この5年くらいでようやく自信につながった部分なので。20代になったばかりの頃の私は、この世界で仕事をしていく自信をなくしていたんです。 ――中高生の頃、一度は「この世界で頑張りたい」と思っていたけれど。 美山:はい。しかも当時すでに15年くらい芸歴を重ねていたんですけど、積み重ねている感じがあまりしなくて。新しい現場に行くたび、「私は何も持っていないから」「この現場でゼロからのスタートだ」と思って臨んでいたんです。 だけど、最近になって主演や年相応の役、自分のイメージにない役など、できる役が一気に広がって。「これまで挑戦してきたことは、こうやって形になっていくんだ」と、今になってようやく子役時代から積み重ねてきたものの大きさを実感しています。現場で、「こういう表情もできるんだね!」と言っていただけたとき、すごく嬉しくて。またひとつ、自信がつきました。
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現場での立ち回りは役に引っ張られがち
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