更新日:2024年12月13日 10:30
エンタメ

美山加恋、芸歴22年で得た自信「15年間、積み重ねている感じがしなかった」

現場での立ち回りは役に引っ張られがち

美山加恋 ドラマ『デスゲームで待ってる』(フジテレビ系) 舞台『夏の夜の夢』――現在はドラマ『デスゲームで待ってる』に出演中。美山さん演じる木野まどかは、主人公が属することになるデスゲーム制作会社「ドリーミア」の小道具を担当している女性ですね。 美山:はい。すでにクランアップしているんですが、撮影は「ドリーミア」チームで撮ることがほとんどで。みなさん気さくな方々ばかりだったので、和やかな雰囲気のなかで撮影に臨めました。特に、波岡一喜さん(瀬戸内ツネ役)と濱津隆之さん(小山内想介役)のお二人がすごく盛り上げてくださいました。 ――そんな現場で、美山さんはどんなポジションになることが多いですか? 美山:いつも役に引っ張られがちなので、現場によって結構違うんです。『デスゲームで待ってる』だと、まどかが一歩引いて周りを見てツッコミ役に回るような役どころだから、カメラが回っていないときも一歩引いている感じでした。とはいえ、回を追うごとにまどかの人間性が少しずつ出ていくと思いますし、注目していただきたいですね。伏線……というわけではないですが、「伝わる人には伝わるといいな」くらいの感覚で“小ネタ”のような芝居を細かく入れているんですよ。みなさんそれぞれに。 ――アドリブで? 美山:そうです。「ドリーミア」での撮影はカメラに映り込む人数が多いので、1人が喋っている場面ではほかの人たちが手持ち無沙汰になるんですよ。なので、そこで細かな芝居を入れて、自由にやり取りしています。ストーリーの本筋にはあまり関係ありませんが(笑)、ちょっとほっこりするような場面もあると思います。 ちなみに、オープニングとエンディングも本編もみなさん一緒にその場のノリを大切にしながら撮っているんですが、最終回ではちょっとジーンとくる内容になっているはずです。最後の最後まで楽しんでもらいたいですね。飛ばさずに!

初めてのシェイクスピア「早くこの世界に馴染みたい」

――また、舞台『夏の夜の夢』では、ヒロインのひとりハーミア役を務めています。シェイクスピアには初挑戦とのことですが、挑むにあたり何か準備はしましたか? 美山:事前に原作を読みました。あとは、蜷川幸雄さん演出のシェイクスピア作品に多く出演されていた方から「そもそもシェイクスピアとは」といった話を聞いて勉強したり、趣味でシェイクスピアを研究している同業の方にいろんな解釈を聞いてみたりもしました。 シェイクスピアって、「なんでこういう言い方をするんだろう?」と疑問に思うような独特なセリフがあったりするんです。今回だと豆の花や蛾の羽がでてくるんですが、「なんで蛾の羽……?」と、一瞬思うじゃないですか? そこに、ちゃんと意味があるのがシェイクスピアなんですよ。 ――本当に奥が深いんですね。 美山:今は、そういったことを解き明かしていくのが楽しい段階ですね。あと、古典なのでお芝居のメソッドがたくさん詰まっているんです。歌舞伎でいう“見得を切る”ようなセリフの言い方もあれば、シェイクスピア特有の長ゼリフを言いやすいように区切る方法もあったりして、初めて学ぶことばかりで楽しい。早くこの世界に馴染みたいです。 【美山加恋】 1996年、東京都生まれ。2002年、5歳のときに子役デビュー。近年は、『around1/4 アラウンド・クォーター』『ラーメン大好き小泉さん』シリーズなどに出演している。ドラマ『デスゲームで待ってる』は、フジテレビ系で毎週木曜24:25から放送中。また、舞台『夏の夜の夢』は、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて12月16日まで上演中 <撮影/尾藤能暢 取材・文/松本まゆげ ヘアメイク/池戸朝都 スタイリング/藤井希恵(THYMON Inc.)>
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