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遺体発見まで平均18日…“年間8万人以上”にも及ぶ「孤独死」の“悲惨な見つかり方”<漫画>

「孤独死」はどうやって発見されるのか

 なかなか発見されないことの多い「ひとりぼっ死」=「孤独死」ですが、実際はどのようにして発見されるのでしょうか。それはおおむね3つのパターンがあるようです。  一つめは、親族や友人、介護施設の職員や仕事の関係者が本人と連絡がとれずに自宅を訪問し、発見されるケースです。比較的、短い期間で発見されることが多いといえます。  二つめは、近隣住民による通報によって発見されるケースです。人間は生き物ですので、亡くなった後の遺体は数日で腐り始めます。とくに夏場などの暑い時期であれば、腐敗の進みも早くなります。長時間放置されることで発生した異臭や害虫が外に漏れ、管理会社や警察への通報を経て、ようやく発見されるのです。  三つめは、あふれかえった郵便物や家賃の滞納により、管理会社やオーナーが発見するケースになります。この場合は1ヶ月程度で発見されることが多いようです。

警察がしてくれること

 孤独死が発見されると、その後は警察が対応することになります。  まずは遺体を警察に搬送し、身分証明書などで身元の確認をします。身元が判明すると親族に連絡をとることになります。  遺体が発見された自宅では「現場検証」がなされます。故人の身分証明書や自宅の鍵、財布、現金などは、もし事件性がある死亡の場合、証拠になる可能性があるので、一時的に警察が回収します。なお、その間は、親族でも警察の許可が下りるまでは中に入ることはできません。  また亡くなった日時、原因、事件性の有無を判断するために、監察医や警察医によって遺体の状態を確認する「検死」が行われます。その際、親族や発見者への事情聴取も行われます。  *  *  *  いずれ訪れる死を避けることはできませんが、そのときに後悔が少なくなるよう、対策しておくことは可能です。少しでも多くの方が孤独死についての理解が深まり、ひとり暮らしの不安が少しでも解消されることを願います。 監修/高良実 漫画/浅田アーサー
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次ページより『ひとりぼっ死の後始末』の第一話を公開
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講談社のちばてつや賞、イブニング新人賞などを経て、2013年に白泉社・ヤングアニマルの新人賞を受賞し商業誌デビュー。青年誌で短編漫画を発表するかたわら、実用マンガも担当。『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』(文響社)はシリーズ累計発行部数が20万部を超えるヒット作に

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