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巨人が“大型補強したシーズン”を振り返る…「ラミレス、クル-ン入団」の2008年は稀に見る成功例だが、大失敗した年も

巨人に移籍した数年後に活躍するケースも

山口俊のように移籍して数年後に活躍するパターンもある。2019年にリリーバーの軸として開花した大竹寛も、カムバックした1人。移籍1年目は先発ローテーションで9勝を挙げたものの、それ以降は年齢的な衰えもあり、結果を残せていなかった。 雪辱を果たしたのが2019年。シーズン中盤に中継ぎとして登板してからは、持ち前のシュートやスライダーを活かしてピンチの場面で併殺打の山を築き、見事復活を遂げた。優勝に貢献した勢いそのままにプレミア12では日本代表に選出される。 このように、低迷した時期から一転してチームを優勝に導く一角となる選手も存在する。

甲斐、マルティネス、田中は…

さて、ソフトバンクから獲得した甲斐はどのように使われるだろうか。甲斐メインで、相性によっては大城を起用。小林は「2019年の炭谷」のような立ち位置で起用するのではないか。 マルティネスは怪我で離脱しがちの大勢とダブルストッパーになるはずだ。あるいは、リバン・モイネロ(現・福岡ソフトバンクホークス)のように先発に転向させるのもアリだろう。 残り3勝となった200勝を目指す田中に求められるのは、菅野が抜けた投手陣を背中で引っ張る存在。初参戦のセ・リーグで大いに暴れまわってほしい。 <TEXT/ゴジキ>
野球評論家・著作家。これまでに 『巨人軍解体新書』(光文社新書)・『アンチデータベースボール』(カンゼン)・『戦略で読む高校野球』(集英社新書)などを出版。「ゴジキの巨人軍解体新書」や「データで読む高校野球 2022」、「ゴジキの新・野球論」を過去に連載。週刊プレイボーイやスポーツ報知、女性セブンなどメディアの取材も多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーターにも選出。日刊SPA!にて寄稿に携わる。Twitter:@godziki_55
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