恋愛・結婚

「あなたと暮らす自信がなくなりました」“結婚1年目の旅行”で妻から離婚を切り出された理由

震える隣の外国人男性

震える隣の外国人男性 堀越さんの奥さんの隣には、珍しくアジア人ではなく、アラブ系の男性が座っていました。ただ、その男性の様子が少しおかしかったようです。 「間もなく離陸という時、何気なく窓の外を眺めていたのですが、奇妙な振動を感じたんです。最初は『LCCだから乗り心地もこんなものか』と思っていたのですが、その振動が次第に激しく、そして大きくなっていきました。  ふと横に座る妻に目をやると、まるで美味しくない料理でも食べたようなしかめっ面でこっちを見ているんです」  どうやら、その振動は通路側席のアラブ系男性による貧乏ゆすりであったことが判明しました。 「左足だけが上下に激しく揺れていたので、最初に見た時は痙攣でも起こしているのではないかと心配しましたが、結局それは『激しすぎる貧乏ゆすり』であることが分かりました。  妻は何度も私に助けを求めるように目を合わせてきましたが、どうすることもできない私は、そのままヘッドフォンをしたまま那覇空港まで耐えました」

せっかくの旅行が台無しに

 まるで地獄のようなフライトとなった奥さんは、那覇空港に到着した後も堀越さんの顔を見ようともせず、ずっと無言だったそうです。 「今振り返ると、私が席を替えていればこのような事態にはならなかったかもしれません。しかし、暴力を振るわれたわけでもなく、いつまで経っても口を利いてくれない妻に対して、次第に腹立たしさを感じるようになりました」  その夜、二人は予約していたホテルに一緒に向かったものの、翌日、奥さんは帰りの便を変更して一人で先に帰京したそうです。  堀越さんは、予定通りもう1泊して帰路についたそうですが、自宅に戻ると驚くべき事実が待ち受けていました。 「すぐに仲直りできるだろうと思って帰宅したのですが、部屋は真っ暗で、テーブルの上には封筒が置かれていました。  中を開けると、『今回の件であなたと一緒に暮らす自信がなくなりました。ごめんなさい』と書かれた便箋と離婚届が入っていました。冗談だと思い、部屋中を探しましたが、誰もいませんでした」  残念なことに、この取材を終えしばらくしてから堀越さんは正式に離婚したそうです。 TEXT/八木正規
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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