【中日】高木監督“迷采配”に勝っても負けてもファンはイライラ(後編)

 GWは最下位のDeNA相手にまさかの負け越しをしたものの、5月11日現在、2位ヤクルトに0.5ゲーム差ながらも首位を守る中日ドラゴンズ。

 名将と言われた落合博満前監督の解任劇もあり、今年のドラゴンズは期待薄か……という戦前の評判を見事にひっくり返したわけなのだが、ファンから聞こえてくるのはなぜか嘆き節ばかり。中日ファンに話を聞いた。

【前編】はこちら⇒http://nikkan-spa.jp/208916

 こうした一連の高木野球を、取材している記者たちはどう見ているのだろうか。話を聞いた。

森繁和 元中日コーチ

ドラゴンズキャンプを取材に訪れた、落合野球の頭脳とまで言われた名参謀、森繁和元ドラゴンズコーチ。森元コーチの目に、今のドラゴンズはどう映るのだろうか……

――落合前監督と高木監督、やはり大きく野球の質が変わったと思うのだが。

「落合さんの野球は緻密で計算された野球だったことは事実。例えば攻撃の時は、ボールカウント、相手の守備位置だけでなく、次に来るであろうピッチャーは誰か? という2手、3手先まで読んで盗塁のタイミングからリードの取り方まで指示があり、勝負所でキッチリ点を取る野球をやっていた。だから1-0というスコアでも安心して見ていられた。それに比べて高木さんは判断がとにかく遅い。特に遅いのは代走のタイミング。終盤のチャンスでシゲさん(谷繁元信)に代走を送らないと思えば、早い回で下げたりね。場当たり感は否めない」

――落合政権下では、チームの雰囲気は悪い、暗いとまで言われたが、今年の雰囲気は?

「代打や代走を送るタイミングの遅れを“チーム一丸”というなら話は別だけど、そんなわけないわな。グランド上は去年と比べて良くなった点は一つもないね。ベンチでも起用方法を巡って腐ってる選手も何人かいるしね」

――選手の起用方法はどう変わったのか?

「具体的に言うと、去年までは完全分業制で先発は先発、中継ぎは中継ぎ、希に調整登板で中継ぎをやったことはあっても、先発投手を中継ぎに……という降格人事的なことはなかった。でも、今年は(川井)雄大を中継ぎに降格しようとしたりして、みんなエッ!?ってなっちゃったしね。あとは打てないのに4番で使い続けたり、まさかのスクイズとかね。あれはない。あとリリーフで出たソーサがそのまま打席に入ったのになぜか次の回の頭から交代になったこともあったけど、あれは単純にボーッとしてて代打送るの忘れたんじゃないのかって(苦笑)」

――ルーキー田島が新人ながらも奮闘しているが……。

「ある程度は休ませながら使ってるみたいだから、大丈夫だとは思うけど、堪え性のないベンチだからね、いつ連投になるかわかんないよな。落合さんの時って『使わない』って決めたら絶対に使わなかったんだよ。メンバー表に載ってても、実は試合開始の時は自宅にいたりね。本当はダメなんだけど、それだけ徹底してたんだよね。ブルペンの映像もベンチで見られないようにしてたのは、そういう意味もあったんだ。だから、たまにあったでしょ、なんでこの場面であの選手を使わないのか?って試合が。で、それを記者から聞かれても落合さんは『お前たちに説明してもわからない』って一蹴できたけど、高木さんはベラベラ言っちゃうよね『疲れてたから』って。もう、この時点で、他のチームに弱点をさらけ出してるわけさ」

――記者たちは今年の中日をどう見ているのか。

「野球の質、監督によって落とす試合が出てくるとは予想してたけど、予想以上に落としているかなぁと。そもそも、中日の野球は動いてないように見えて、ものすごく緻密な計算の元に動く野球。塁に出た、相手の守備位置はどうなってる? カウントは? バント? 盗塁? リードは? なんてことを細かく組み合わせてやる野球だったわけ。今年はそういう野球をやってない。場当たりというか、野球の質自体が落ちてると記者連中で話してる。巨人や阪神、ヤクルトが体たらく過ぎるよ。勝ててるのは、他のチームの状態がよくなくて、去年までの“貯金”をせっせと使ってるから。夏場を過ぎて他のチームの状態が良くなってきたら、試練が待ち受けてると思うよ」

――落合監督をクビにして、OB主体にしたチーム作りにして、それなりに成績は残している。それでも今年のナゴヤドームは観客数が伸び悩んでいるとも。

「お客さんは入らんね。日曜はデーゲームやってもダメ。落合さんが解説で出ると、視聴率がいいみたいだけど、まぁ、皮肉だよね。結局、『落合が嫌いだからシーズンチケット買わない』みたいに言ってた連中も、実はそれは口実で、本当は不況でカネがないから買えなかったんだよ。名古屋人は見栄っ張りだから、営業されても『カネがないから買えん!』とは言えなかったんだろうね」

――そうなると、集客力のある背番号3、“ミスタードラゴンズ”待望論が出てくると思うのだが……。

「今のオーナーと仲悪いからね。しばらくはないんじゃないかな」

――では、これからのドラゴンズがさらに強くなるにはどうしたらいいと。

「原監督の巨人を揶揄する時に『原が寝てりゃ勝てる』ってのがあるけど、それと一緒。高木さんが寝てりゃいいんじゃないか」

 最近、東スポで居眠り疑惑を報道された高木監督。まさかチームのために……なんてことはないでしょうね。 <取材・文・撮影/SPA!野球特捜班>




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