【衝撃のモテ男伝説】今季で現役引退のヤンキース・ジーターが、女性に必ず渡すお土産とは?
今季限りで現役引退を表明しているニューヨークの貴公子ことヤンキースのデレク・ジーターが、どうやら「独身界最後の大物」の座からも退こうとしている。
ジーターは今季開幕前に開いた会見で、引退後に何をしたいか尋ねられ「家庭を持ちたい」と答えていた。
39歳になる今まで独身貴族を貫き、派手な交際遍歴を重ねてきたプレーボーイのあっさりしたその言葉を半信半疑で聞いたファンも多かっただろうが、当の本人は実は大真面目だったらしい。数年前から交際しているスーパーモデルのハンナ・デービスと彼女の両親を交えて会食する姿が最近話題になっており、本当に身を固める方向に進んでいるのだろうと見る向きが強まってきた。これによって女性ファンが嘆き悲しんでいるのは言うまでもないが、それ以外の多くの野球ファンも、ジーターの派手な女性関係の逸話がもう聞かれなくなると、寂しさを感じているのではないだろうか。
米国にはハリウッドスターでもスポーツ選手でもモテ男は山ほどいるが、ジーターほど様々な「色男伝説」を持つ大物独身はなかなかいないだろう。
その伝説のいくつかを紹介しよう。
まず何といっても、これ以上ないという伝説は、米国の人気コメディアンであるリッキー・スミスが今年2月に自身のツイッターで告白した話である。ちょうどジーターが自身のfacebookで突然、引退を発表した直後のことで、ジーターが表舞台から去ることを惜しんで思い出のエピソードを披露したのだった。
それは、まだ世にスマホというものが普及していなかった頃のことだという。スミスがニューヨークのクラブで彼女とデートしていたとき、そのクラブに偶然、ジーターもやってきた。ロサンゼルスに住んでいるスミスは、わざわざ休暇を取って飛行機で米国大陸を横断しニューヨークデートとしゃれこんでおり、彼女にかなり入れ込んでいたようだ。
だがそのクラブで、スミスがデートしていた彼女がジーターと一緒に消えてしまったのだ。
スミスがそれに気づいたのは2人がこっそり店を後にしてから20分後のこと。おめでたいことに、店内で彼女と飲んでいる間、彼女がジーターに誘われているどころか接触していたことさえ気づかなかった。つまり、ジーターの「彼女横取り」は信じられないほどスムーズだったのだ。
ジーターが彼女をさらって出ていったことに気付いたスミスは当然、クラブの中で顔から火が出るほどの恥をかいたことはいうまでもない。その時点でクラブにいた客全員から、この世で一番みじめな男はこいつだ、という目で見られたことだろう。スミスは、自分が1人でクラブに残っているのは音楽がどうしても聞きたかったからだとさりげなくアピールするように振る舞い、周りの客たちは彼女とジーターが連れ立って消えていったことなど見ていなかったし知らないという素振りを装っていたという。何とも痛々しい光景が思い浮かぶ。
ジーターのすごいところは、他の男の彼女を奪うのはこれが初めてというわけではなく、わりとよくあったらしいということだ。
有名なのは2001年のオールスターでのこと。デビュー当時から実力、人気共にジーターと並び称されてきたアレックス・ロドリゲス内野手がマリナーズから巨額の大型契約でレンジャーズに移籍した年で、まだ2人の関係が良好だった頃だ。
この年のオールスターといえばシアトルで行われ、メジャーに移籍したイチローが初出場したので記憶されているファンも多いだろう。ロドリゲスはオールスターの会場に当時の恋人で女優兼歌手のジョイ・エンリケスを連れてきており、その場で親友のジーターにエンリケスを紹介したという。それからわずか数日後、ジーターがエンリケスとデートしていることが知れ渡ったから大変だ。
今は球場で選手にプライベートな質問をする報道陣はほとんどいないが、当時は違った。ロドリゲスは、ジーターが彼女とデートしていたことを報道陣から質問されるという辱めを受けるハメとなった。ロドリゲスは「デレクは素晴らしい友人だし、僕が怒る理由なんて何もないよ。僕だって別の女性とデートするしね」と答えていたが、虚勢を張っているようで、これまた痛々しかった。この“事件”の後、友達の彼女を奪うことを巷では「ジータる」と呼ばれるようになったとか、ならないとか……。
因みにその後、ロドリゲスは雑誌のインタビューで2番を打つジーターを見下すような発言をして2人の関係はぎくしゃくし始め、ロドリゲスが’04年にヤンキースに移籍しチームメイトになってからも微妙な関係は続いているのだが、遺恨の発端は案外この’01年の彼女強奪にあったのかもしれない。
しかしジーターはどこ吹く風、その後もあらゆる女性と浮き名を流した。
ジーターの彼女リストにはマライア・キャリー、ジェシカ・アルバ、スカーレット・ヨハンソン、ジェシカ・ビールといった豪華女性陣の名が連ねられているが、その華麗な女性遍歴の間には二股、三股ということもあった。’08年にはアメリカの男性誌「Maxim」が毎年発表する「最もセクシーな女性100人」の中にジーターと交際していた女性が何と7人も含まれていたというのは、語り草になっているほどだ。
またジーターの交際スタイルは昔から一貫しており、クラブで他の男の彼女を強奪することはあっても、彼女と一緒に外で飲み歩くということはあまりないようだ。それよりも気に行った女性を見つけると大抵、自宅に「お持ち帰り」して家でマッタリ過ごす「インドア派」だという。
そして一夜を過ごした女性が翌朝帰るとき、必ずリムジンが呼ばれ、車の後部座席にお土産が用意されている。そのお土産の中身とは、洒落たバスケットに入ったジーターのサインが入ったボールなどの記念品の数々。米国ではスポーツ選手のサイン入りグッズは巨大ビジネス化していることもあって大変貴重なものであるため、この女性への洒落たお土産は、米国ゴシップ界では大きな話題になった。
しかもジーターは、どの女性にも平等に、必ず同じお土産入りバスケットを贈るという。そこでたまに「珍事」が起こるのだが、ジーターは1度お持ち帰りした女性のことをそうとは気づかずにもう1度お持ち帰りし、帰りのリムジンに前回とまったく同じお土産をバスケットの中に入れているので、もらった女性は複雑な心境に陥るとか。
この他、ジーターは付き合う女性に合鍵を渡すので、女性がある日その鍵を使ってジーターの部屋に入ったらジーターが自分のプレーのハイライトビデオを観ながら「Yeah Jeet! Yeah Jeet!」と歓声を挙げていたなどという噂がネットで持ち切りとなったこともあった。「Jeet」というのは親しい仲間内でのジーターの呼び名である。
これらの噂話はタブロイド紙やネットのゴシップ投稿サイトから広がったもので、その信憑性はもちろん定かではないが、ジーターの凄まじいモテぶりを考えるとどれもあり得るだろうと納得できてしまう。
破天荒かつクール。
こんな伝説がもう聞けなくなるとは、やはり寂しい。
<取材・文/水次祥子>
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