レクサス「デボボボボボ!」、BMW「ベリバリバリバリ!」、セクシーサウンドはどっち?
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
今期利益2兆円が視野に入ったトヨタのレクサスから、豊満でセクシーなクーペRCが登場しました! レクサスのクーペは、ソアラの後継として発売されたSC以来。国産セクシークーペを待望してきたオヤジたちの胸が高鳴っております(たぶん)。そんなレクサスRCの最高峰と世界を代表するクーペ界のセクシー大将を比べてみました
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆レクサス初のセクシーアイドルはBMW M4クーペに勝てるのか?
⇒【前編】はコチラ
次、セクシーアイドルの命であるエンジン。BMWはこのM4に、初めてターボエンジンを搭載した。3リッターツインターボを限界チューンし、431馬力にまで高めてある。パワーと燃費を両立させる、近年のドイツ勢の常套手段だ。
対するトヨタには、まだそんな強力なターボエンジンはない。心臓は古典的な大排気量V8。5000ccの自然吸気だ。最高出力は477馬力。とりあえずM4に勝った!
じゃ、双方のエンジンフィールはどうか。これはセクシーアイドルの歌声のようなもので、猛烈に重要である。
まずM4。サウンドは相当獰猛で、「ベリバリバリバリ!」と炸裂する。パワーもトルクも凄まじい。しかしどうもセクシーさが足りない。加速感が平板で盛り上がりに欠ける。フラットトルクというヤツである。
一方RC F。サウンドは「デボボボボボ!」と負けず劣らず獰猛。しかも古典的で燃費が悪いぶん、高回転でのトルクの盛り上がりが明確だ。やっぱりセクシーさはデコボコ度がキモ。RC Fの勝ち!
制限速度内でヨーイドンをやってみたが、M4はアクセル踏み出しのターボラグで出遅れ、そのままRC Fが僅差のリードを保ってゴール! M4敗れたり! 番狂わせだぜ。
見た目の洗練度では一歩譲るが、RC Fは中身で非常に頑張っている。M4より140kgも重いけど、それを感じさせない軽快なコーナリング。乗り心地もRC Fのほうがしなやかで上質だ。なにしろすべてが軽くてラク。金持ちにはこっちのほうが好まれるに違いない。
【結論】
まだブランド力の差は大きい。しかしRC Fは、レクサス初のセクシーアイドルとして大健闘。トヨタは、今後不況になってもセクシー路線を見捨てず、次々とセクシーアイドルを投入していただきたい。継続は力なり
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ