更新日:2022年08月08日 03:35
スポーツ

3億円の謎融資、1億円のマンション購入…“トンパチ”と言われる男・崔領二【最強レスラー数珠つなぎvol.4】

 「最強レスラー数珠つなぎ」――毎回のインタビューの最後に、自分以外で最強だと思うレスラーを指名してもらい、次はそのレスラーにインタビューをする。プロレスとはなにか。強さとはなにか。この連載を通して探っていきたい。  “トンパチ”――。格闘技の世界で使われる言葉で、「型破り、規格外、破天荒」といった意味を持つ。  崔領二がトンパチと言われる理由は、おそらく2つある。1つは、喧嘩っ早く、一度キレたらなにをしでかすか分からない、そのファイトスタイル。もう1つは、今年1月に旗揚げした団体・ランズエンドの経営スタイルだ。3億円という謎の融資を受け、1億円のマンションを購入。不動産運用でバンバン海外進出――。ZERO-ONEでの活躍を知る人からは、「崔は一体、どうしちゃったんだ……」と半ば呆れ、半ば心配する声も上がっている。  崔領二は一体、どうしちゃったのか。壮大な“ランズエンド帝国”計画の真相に迫った。 ――ジェイク・リー選手のご指名です。まず気になるのが、ブログのタイトルが「おいしい紅茶の飲み方」という(笑) 崔領二(以下、崔):たとえば「崔領二・筋肉日記」なんて、だれが見んねんという話じゃないですか。まあ、簡単に言うと村山由佳さんの本『おいしいコーヒーのいれ方』のパクりです(笑)。イギリスに留学していたのもあって、紅茶にしたんです。 ――15歳でイギリスに留学されたんですよね。 崔:技の名前にもなっているんですけど、シドマスという場所です。ランズエンドにも少し住んでいました。 ――ランズエンドというのは地名だったんですね。 崔:大陸の果てにあるので、“LAND’S END”というんですけど。イギリスの左端にあって、地球がまだ平坦だとされていた時代に、そこが世界の果てだと思われていたそうです。僕はプロレスを始めてから、ずっと大陸を走り続けてきたんです。残り限られた現役生活の中で、最後に会社を立ち上げて大勝負を賭けるにあたり、これはいま、大陸の果てだなと。そこから航海が始まるなと思ったんです。 ――イギリスに留学されたのはなぜですか。 崔:脚本の勉強がしたかったからです。『羊たちの沈黙』を観たとき、ジョディ・フォスターが本当にカッコよくて、この仕事がしたいと思ったんです。猛烈に惹かれたんですよ、なにかに。バスケットの特待生で高校進学が決まっていたんですけど、次の日には「イギリスに行きたい」と学校の先生に言いました。 ――日本で脚本を学ぶという選択肢はなかったんですか。 崔:それが一番、賢かったんだとは思うんです。英語も喋れないし。でも日本じゃないんだよ、というのがあったんですよ。いま掴みたいのはこの国にある、みたいな。自分のモチベーションを上げるためにも、知らないものを知りたかったんでしょうね。自分なりに航海がしたかったんです。 ――卒業後は、オランダに行かれた。 崔:アントニオ猪木さんとも試合をしたジェラルド・ゴルドーという人の下で、格闘技をやりました。
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なぜ格闘技の道へ?
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尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko

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■ランズエンド・新木場大会
【開催日】12月19日(月)
【開場時間】18:30
【開始時間】19:00
問い合わせ(株)エクスカリバー 03-6421-5921

■撮影協力:大阪ダイニング ナンノ
住所:東京都渋谷区桜丘町16-7鈴木ビル1F
TEL:03-3462-2662
Facebook:大阪ダイニング ナンノ
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