電池は冷蔵庫で保管の誤解。大掃除で出てきた電池の正しい保管&廃棄法
時計やリモコン、懐中電灯など、あらゆるジャンルで使われている乾電池は、100円ショップからコンビニやスーパーと、必要になったらいつでも手に入れることが可能です。特に単3、単4乾電池は組み込みやすいサイズということもあり、さまざまな製品で採用されています。
最近では、充電式の2次電池(充電池)を予め組み込んでいる製品も増えてきましたが、電池が切れた際に瞬時に新しい電池と交換できるということもあり、使い捨ての1次電池(乾電池)はまだまだ人気です。
ちなみに一般社団法人電池工業会の統計によりますと、2019年度の電池総生産数は38.8億個。このなかで1次電池は63%を占めているそうです。これだけの電池が毎年生産され、同数が毎年消費されるわけではないものの、毎年多数の使い捨て電池が消費されています。
ところで、近年スマホなどに採用されていることで利用が増えているリチウム充電式電池ですが、劣化や使い方を誤ると爆発や発火の危険性があり、実際モバイル端末の火災事件も起きています。
東京消防庁に尋ねたところ、モバイル端末の発火事件は公表されている数より多いのではないかと言います。その理由は、モバイル端末から出火しても、消防へ通報がり、またその鎮火を消防が確認しないと発火事件の件数に含まれないからです。ボヤのうちに鎮火し、消防に通報がなければ火災にカウントされないのです。
とはいえ、令和元年にモバイル端末から出火した火災は102件と、前年より20件も増加しています。
さて、こうした電池ですが、保存や破棄の正しい方法をご存じでしょうか?
電池の保管方法は言わずもがなですが、金属製の電池は当然金属製のケースなどに入れて保管してはいけません。また、金属でできている電池は湿気も大敵です。湿度が高くならないように、除湿剤と一緒に保管するのが良いでしょう。
購入した状態で保管する際には、パッケージそのままの保管で大丈夫ですが、むき出しで保管の場合には、電池保管ケースや端子を絶縁テープなどで覆ってショートさせないように注意しましょう。
電池は冷蔵庫で保管すると良いなんていう話も聞きますが、扉の開閉や取り出した際の温度差で結露が発生し、サビやショートなどの恐れがあるので、実際はNGです。
また、電池には消費期限もあるので注意です。
一般的に国内で流通している1次電池の場合、消費期限は5年か10年。海外製1次電池の場合は7年の物が流通しています。
増えているモバイル端末の火災事件。その原因は?
知っておきたい正しい電池の保管&廃棄法
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テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
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