クラブのような近未来型空間はもはや競輪とは思えない。新たに始まった「競輪PIST6」の魅力に迫る
10月から始まった競輪の新競技「PIST6」。日本におけるレースギャンブルを種目として考えれば平地競馬・障害競馬・ばんえい競馬・ハイドロボート・競輪・女子競輪(UCI寄りルール)・オートレースに次いで現行では8種目目となるだろうか。今回はPIST6について全公営競技の解説活動をしている筆者がフラットな目線で紹介・解説していきたいと思う。
PIST6の競技的特徴として何よりもわかりやすいのは1周250mという走路のコンパクトさだ。距離としてコンパクトな競技は他にばんえい競馬の直線200mというものがあるが、PIST6の場合は周長なので実際にPIST6のコースを見るとその小ささに驚くことだろう。
だが、世界のトラック自転車競技としては1周250mが基本で、時速80kmに達する競技自転車のレースが至近距離で見ることができる迫力は凄まじいものがある。
コーナーで吹っ飛ばないように自転車競技トラックのコーナーは角度(カント)がついているが、PIST6のレース場「千葉JPFドーム」も小回りがゆえ45度となっている。ほぼ壁のようなコーナーを80kmで駆け抜けるのを目の前で見られるわけだ。なお、入場料は現在のところ2000円の席と5000円の席、そしてボックス席が用意されており、PIST6の入場チケットは公式サイトで販売されている。
また、観戦はトラックの外周席からも、内側からも観戦が可能だ。外側からならレース全体を見渡すのに良いし、内側からならば目の前を走り抜ける選手のスピードをしっかり見ることができる。
そして、レースの合間にはダンスパフォーマンスが用意され、実況もクラブのような盛り上げ方だ。スポーツ会場でのダンスパフォーマンスは近年当たり前になってきたが、PIST6の場合、なにより近い! 内側ならば至近距離である。この距離でダンスを見られるのは他ならばもっと高い値段になりそうだ。
場内もバーやおしゃれな飲食が用意されており、自転車競技で盛り上がることを意図しているようだ。名物になりそうなのは「250 Hot Dog」だ。900円だが、デカいホットドックで有名な京セラドームのいてまえドッグにも負けないビッグサイズ。いてまえドッグよりも短めだがソーセージが太い。
競輪だが自転車トラック競技のルール準拠
実際の客席はトラックの内からも外からも観戦可能
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
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