なぜ不動産投資家には女性が少ないのか?中卒投資家が感じた、参入を拒む「古い価値観」の問題点
家計を助けるために15歳から食品加工工場で働くも、100万円から始めた不動産投資によって今では総資産が1億円を超える、みわ氏。格差や学歴や職歴の壁に阻まれても人生を好転できた秘訣は何なのか?「100万円から始められるボロ物件投資」の秘訣を伝授する。
現在、ボロ物件に限らず不動産投資を行っているのは男性が多いです。リフォーム作業で力仕事が必要な場合はあるものの、何故か女性投資家は少数。今回はどうして女性投資家が少ないのかを考えてみます。
女性投資家が少ない理由として考えられる理由は2つ。まずは雇用形態です。
ある程度の規模の物件を買うために銀行から融資を受ける際、やはり企業の正社員であることは圧倒的にプラスの材料になります。内閣府が2021年に発表した資料によると、非正規雇用の労働者の割合は男性が21.8%に対して女性が53.6%と2倍以上の差があり、女性は資金面でどうしても不利な場面が多くなってしまいます。
もうひとつは「女性がなめられがち」だということ。街の不動産屋の社長さんや工事会社の方は古い価値観の男性が多く、女性というだけで下に見る人も少なくありません。ぞんざいに扱われたり、不動産屋から「どうせお金持ってないんでしょ?」と、あしらわれたという話も耳にします。個人的には「なんでそんなことするかなぁ」と思いますが、このような人間関係のストレスを抱えるくらいなら別の投資に行ってしまうのも納得です。
この2つの条件はたしかに不利だと思います。ただ、女性を下に見る不動産屋や業者とは付き合わなければいいだけですし、たとえ非正規雇用でも副業などで自己資金を貯めるという手もあります。実際に僕もウナギ加工工場で手取り月収17万円の生活から資金を貯めてボロ物件投資を始めたので、諦めずにいろいろと道を探してみましょう。
僕はむしろ、女性が不利になってしまう条件をクリアすれば、女性であることが有利に働く側面も多いと考えています。
まず考えられるのは、女性ならではの内装のこだわりがアピールポイントになりやすい点です。経験上、夫婦や家族で家を決める際にはだいたい女性が決定権を持っているので、「私ならこうしたいな」という考えが共感を得やすいんですよね。
室内のインテリアや壁紙をおしゃれに仕上げたり、キッチンまわりなどの使い勝手も細かくこだわったり、快適さや利便性を追求できるのは男性よりも圧倒的に優れていると思います。
女性ならではという点では、数字以外のものに気が付きやすいことも有利です。物件を購入する際、僕を含めて男性はローンの額や利益率、家賃相場などの数字を重視しがちです。
もちろん、数字も重要なのですが、女性大家さんは物件周辺の環境や生活するうえで必要な要素も見えていると思います。検討段階で見えるデータが多い分、建物の価格が安いけど実はめちゃくちゃ不便な環境だった、みたいなハズレ物件を回避できるのは圧倒的に女性が多いです。
いまだに古い価値観が残る不動産業界
女性ならではの「有利な点」もある
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福岡県北九州を中心に築古戸建てやアパートを所有する不動産投資家。中卒で食品加工工場で働いていたが、20代で不動産投資を開始。有望な築古物件を見定め、最低限のDIYによって低コストで高利回りの物件へと変貌させて現在は総資産1億円超、年間不動産収入約4600万円を稼いでいる。公式LINE「DIYみわ塾」
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